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おまえがエヴァンゲリオンだ

運転手はぼくだ、明日の艦長はキミだ、おれがガンダムだ、そういうのはいい。おまえだ。おまえがエヴァンゲリオンだ。おまえはあのとき疑いなく誰よりもエヴァゲリオンだったんだ。

元々エヴァゲリオンが重要なアニメではなかった側のオタでもあり、東京に住んでもいないし、「エヴァンゲリオンを見に行こうぜ!」と言ってくるような友人もいないし、いまは食うので精一杯だしで、おれにシンエヴァンゲリオン劇場版を見に行くつもりは、公開からしばらく経ったいまでも全然ないのだが、この一週間ちょいで、かつてエヴァオタだった人々や、いまもエヴァンゲリオンであろう少数の人々や、エヴァンゲリオン以上にエヴァンゲリオンすぎてグゥともいえない人間や、エヴァよりあとに生まれましたーみたいな人々による、アニメのエヴァンゲリオン感想を聞いたり読んだりはある程度でき、まぁまぁ満足した。あと初代ガンダムこないだ見たわみたいな若オタの話聞いてそれがいまんとこ最高おもしろかったけど、残念ながらおまえはエヴァンゲリオンではない。ともあれまだ足りない。本気のやつを、たぶんあといくつかは読むことができるだろう。ことと次第によっては、映画も見たくなるかもしれないと、期待している。

問題は、おれの視力がもう全然で、とにかくインターネットでエヴァンゲリオンの話を全然検索できなくなっていて、痒いなーたどりつけねえなー、という歯がゆい気持ちがあることだ。あと、かつてエヴァンゲリオンだったほどの人々でも、さすがに 2021 年にもなると、もうそんなにはエヴァンゲリオンでなくなっていて、往年と比べれば量的に減ってる、というのもまぁある。残念なことだね。あとけっこう痛い変化として、ことに破以降の傾向だったようにおれには見えたのだが、エヴァンゲリオンたちがもうあんまりオープンなインターネットではエヴァンゲリオンの話をしなくなっていったんだよね。そのぶん先鋭化した可能性もあるが、まぁおれはそうはなっていないと確信しているが、いずれにせよ、その先の話をおれが知ることは今後一生ないんだよね。破からも 10 年以上が経ったいまとなっては、クローズドで揮発性の高いインターネットのほうが多いくらいの印象だ。「話はしたいが、この話がわかんないやつには聞かれたくない、読まれたくない」と彼らが思ったのだし、そしておれなどは、彼らからみて聞かれたくも読まれたくもない側のド真ん中にいる人間だからな。でも読みたい。しみじみ残念なことだね。都合のよくない世の中になった。もっと悪くなっていく。

エヴァンゲリオンは 90 年代のアニメだが、おれにとってエヴァンゲリオンよりおもしろかったエヴァンゲリオン感想界隈は 00 年代のものだった。9 割どうでもよかったが、1 割超新星のようなやつが紛れていた。エヴァンゲリオンだ。彼らこそがエヴァンゲリオンだったのだと知った。アニメのエヴァンゲリオンの新作が公開されるのは、各地に眠るエヴァンゲリオンたちを呼び起こし、彼らのいまの言葉を読めるチャンスだった。その最後の機会がやってきた。おれは Kanon を忘れても狗法使い氏は忘れない。もはやおれのほうが先に盲てしまった。その姿の多くを見ることは遺憾ながらないだろう。だけどおまえはいまでもエヴァンゲリオンなのだろうと信じる。それすら信じることができなくなっていくことだけを怖れて、暗い坂道を歩いていくよ。