最近のアニメ

• 第三部に突入したグレンラガンは、さっそくの急展開でいいかんじ、なのだが、おれ側の視聴ゲインがなかなか上がっていかないかんじだった。ううむ。こういうかんじか。当然きっとこうなってこうなって…いやそういう予想行為がつまらん。そういうことがやりたいわけじゃない。そんなオタとして訓練しまくって得意すぎる分野を充たすためになら週間アニメなぞ見ないのだ。検算に耐えるだけの凡庸な話など見飽きたし、宙を滑ってるような天衣無縫の話も虚しいが、それ以外のなにかにまで練りあがるまでに第三部はたぶんもうすこし先までいろんな因業を溜め込む必要がある。ので、それまでは粛々と消化するのがよかろう。
• 今週のプリキュアは一応大ピンチの回だったが、べつにそのての大ピンチがどうにかなるのはあらかじめ決まっているのでそんなことは全然問題ではない。…というのは、じつはけっこう問題なのだろうなと思う。先週の予告の時点で「ピンチを脱して笑顔のプリキュア」のカットまで含んでいたのは印象的だった。ここまでパターン化したシリーズなら誰でも先の展開を予想できるが、プリキュアは、プリキュアがピンチに陥った程度のことで動揺しかねない視聴者のみなさん（＝物心つく前のひとたち）に向けてこそ放映されていて、しかも、彼らを動揺させてしまうことが放映者側の意図ではない、という状況を、その予告編は象徴していたからだ。これはなーおっさん的にはいい話とも思えつつ、同時に何重にも救いのない状況だよなと思う。どういうふうに救いがないのかは面倒なのでここでは書き出さない。ふと「文化系トークラジオ Life」の佐々木敦氏インタビュー回の運命論話のことなど思い出したりした。たぶん「未来は決まっている」という考え方を使ってどう安定するか、というような話だと思うのだが、あのへん。
• それでいうと、来週見る予定の「河童のクゥと夏休み」（http://www.kappa-coo.com/）のトレーラーも引っかかっている。劇場予告編 2 のクゥの台詞に「おれをみつけたのがおめえたちでよかった」「ずっと前から決まってたに違いねえよ」というのがあって、ほとんど唐突に引用された運命論に感じられるからだ。まあ予告編だから盛り上げるためにもそれっぽい台詞を引っ張ってみました、ということなのかもだが、それならそれで「運命論っぽいほうが盛り上がる」て判断があったわけか？というふうに勘繰れてしまうわけだし…。
• プリキュアについては、運命論的ななにかからの逸脱とかは全然期待していない。おもしろいかおもしろくないかなど問題ではない、というのは、そういうことでもある。プリキュアは様々な事情により強引に成立している歪んだ世界だ。事情により露呈したり、あるいは事情により折りたたまれたりする。そして事情に逆らって真相に寄り添うような作品に化けることは決してない。それでいい。
• 「瀬戸の花嫁」「ながされて藍蘭島」については、完全に役割を終えたかなーという印象。2 クール目突入にあたって、おれが継続視聴しようと思いたつ類のテコ入れに成功したようには見えなかった。といいつついまのところ惰性で見てはいる…、いや見てないか。録画再生ボタンは押すけど実際画面見てる時間はたぶん 5 分未満だ。フェードアウトといえば「ヒロイックエイジ」と「機神大戦ギガンティックフォーミュラ」もだ。ヒロイックエイジについては、わりと継続視聴する気はあったんだけど、録画できてない週が続いているうちに見なくなってしまっていたな。
• まぁ当座はグレンラガンは積極的に見ているし「電脳コイル」もおもしろいし「らき☆すた」もダラ見しているし、定番 NHK アニメは「うっかりペネロペ」という強力な新人を加えてまったり消費財に事欠かないし、今期はじまった 30 分枠の中では「さよなら絶望先生」と「ぽてまよ」を拾っておけば、なんかもうアニメ体力ドン底期から比べると、毎週すげえ分量アニメ見てることになる、よな。