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RAINBOW SIX : VEGAS

RAINBOW SIX : VEGAS

うーん、おもしろい。しかし違和感がある。それは何だ。というと、よくよく考えたら R6V は、基本的に FPS なのだった。TPS じゃない。カバーリング中(や宙吊アクション中など)はサードパーソンビューになって、それを多用しているのであんまり意識してなかった。で、おれは FPS には相当苦手意識があるので(なぜなら TPS なら平気だけど FPS だと 3D 酔いしてしまうからだ!)、総合的には GoW や GRAW のほうが好きかも。あっちは基本的に TPS だから。これは例えるなら、そうだな「ロマサガ好きなひとが聖剣伝説遊んでる」みたいなかんじだろうか?

あんまやらないひとには違いがわからんかもしれないというか、実際遊んでるおれもしばらく気づかなかったくらいなのでアレだが、「基本的に FPS」と「基本的に TPS」がどう違うのかというと、「基本的に TPS」は「照準中だけ一人称視点になる」で、「基本的に FPS」は「カバーリングなど特殊なアクションをしてるときだけ三人称視点になる」ってことだ。で、最近遊んでいるゲームは特殊なアクションをしている時間がゲーム中のかなりの割合を占め、あんま FPS とか TPS とかいう意識を持たず、むしろ TPS と FPS がいい具合に融合した新しいなにかってかんじで遊べているので、区別がついてなかった。けど、改めて考えてみると R6V は、やはりこれは FPS なのだった。FPS だからこそ L トリガ引きっぱなしでカバーリングなのだ。トリガを戻すと解除される。つまり、カバーリングというのは、FPS 基準においてはあくまでも「ON の行為」、意思的なアクションなのだな。対して GRAW や GoW では、カバーリングは一休み、「OFF の行為」だから、その状態維持のためボタンを押しっぱなしにしたりする必要がない。むしろカバーから出るときのアクションが「ON」になる。これは、あんまり違いがないようでいて思想的には全然違う。

…とかなんとか書いてみたが、しかし R6V は R6V で GRAW や GoW にはない緊張感や興奮があるし、ていうかなによりおもしろく換え難いんだよな。それに、伝統的な「単なる FPS」に感じられたような重苦しさはないし、おれと FPS といえば切れない縁であったはずの 3D 酔いの気配もいまのところない。やはりこれは「基本的に FPS」でありつつ、同時に「新しいなにか」なのだろう、GRAW が TPS としてそうであるように。おれの世界観を一変させるとまではいかないんだろうけど、壁を崩すタイトルにはなるかもしれない。