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SNAKE EYES

TV でやるというので「あーこれあんまおもしろくなかったよな」と思いつつ見た。で、ニコラス刑事の冴えない顔を眺めつつちょっとしたほつれ目からブレていた犯罪の真相が徐々に一本に集束してゆくさまをなんとなく眺めているうちに、特におもしろいなあと思うところなく終わってしまった。ニコラス・ケイジ氏出演作ってアメリカ人的なおもしろがりにフォーカス合わせてあるような気がするんだよな、おもしろさのツボみたいなところを肌感覚で理解できたことがない。ああたぶんこのへんはニヤリとするポイントなのかなーとか思いつつ造詣がないのでニヤリとしないかんじという。タイトルの「SNAKE EYES」もピンゾロ(→親の総取り)ってところに引っ掛けてあるっぽいそうなんだけど、はあそうですかってかんじだし。たぶんあれだ「GONE IN SIXTY SECONDS」(http://d.hatena.ne.jp/matakimika/20050821#p1)とおんなじようなかんじ。現地人の「常識をクスリと笑う」って感覚は非現地人たる日本人としては「勉強してニヤリと笑う」にコンバートする必要が出てきて(このへんの理屈は「地方←→東京」とかオタクラスタ問題とかにつながっていくんだけど脱線なのでひとまず置く)、それ自体は悪くないことだと思うけど、ただなんというか、アメリ中産階級風俗にそういう魅力を見出すのはおれの場合はむずかしそうだなというか。まあそういうのはさておき見てる最中にはちゃんと吸引力を発揮する画面が連続されていて、そこいらへんの力量は映画力の地力が出ているってことなのかなとも思った。

で、おもしろくなかったんだけどニコラス・ケイジ氏演じる主人公は好きなんだよな徹頭徹尾不徹底のボンクラだから。主人公だからってヒーローに化けたりするような瞬間がない。あくまで彼は彼自身のままはじまって終わる。なにごとにも徹底できないダメなやつだあ。まあ味付けがアメリカだから情理の仕組みが DQN 寄りすぎるんだけども、わかるわかる。それがおまえでありおまえのダメさであるのだなという。良し悪しとか個性とか特徴とか生きざまとかはスポットの当て方次第の話でいずれも不可分よな。

総取りを目指して勝負を演じ続けた全員が失墜し、結局総取った親は誰だったのかというと、誰でもなかったということなんだろうかな。そういう意味では三国志も似たようなものかな。