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呪いの四音

旅行写真 | 060101

おれは比較的音感のあるほうだが、絶対音感とかはない。半端だ。けどもそれで困ったことはない。合唱練習とかなら音叉の出番だし、オーケストラとかでも最初に調弦するし、音楽の集まりは、べつに絶対音感などなくても参加できるようになっている。そんなの持ってる人間のほうが少ないのだし、音楽は少数に限定された楽しみではない。…でも半年程前、ひとつだけ困った事態が発生した。ちょっと怪談じみている話だ。

  • おれの職場のエレベータは、目的階に到着したときのアラームが、進行(上下)方向のちがいによって「ピン(a)ポン(f)」「ポン(f)ピン(a)」と鳴り分かれる。
  • エレベータは横に二基並んでいて、片方のエレベータに乗ってるとき、もう片方のエレベータのアラームが聴こえたりすることがある。

という前提の話なのだが、ある晩残業をしていて、下のフロアからエレベータで職場のあるフロアに戻ってくる途中、隣のエレベータがどこかのフロアに到着する音が聴こえた、のはいいが、その音色はドップラー効果でやけに色褪せて響き、そしてそのリズムにかぶせるようにおれが乗ってるエレベータが目的階に到着していつもの音を鳴らした、以上四音、それがどういう音階だったかまったく思い出せない。リズムとしてはほぼ綺麗な「タンタンタンタン」で、前の二音と後ろの二音に途切れはなかった。前半の二音が通常の音階でなかったのは確実で、後半の二音が通常の音階だったこともまた確実なのだが、後半の二音がピンポンだったのかポンピンだったのかさえあやふや。記憶が真っ白になってる。ともかくなにか聴いてはいけないメロディを聴いてしまったような気がして背筋が凍り、ほんの数瞬だがドアの開いたエレベータの中で動けなかったことを覚えている。べつに幽霊の気配がしたとか悪魔がとかそういうのはなかったし、エレベータから出たあとはふつうに机に戻って仕事した。けどあの音程はずっと頭にひっかかっていて、そしてそれについて冷静に考え直すことがどうにもできない。後半は二通りで、あとはそこに適当に変調をかけた前半部バリエーションを掛け合わせてみればいいだけなのだが、試すことすらためらわれる。あれを二度聴いてはいけないような気がする。記憶を洗いなおそうとしても、どうしても思い出すことができないというか、思い出そうとすることができないようなかんじ。

以降そのエレベータには数え切れないほどの回数乗ってるが、同じメロディを聞いたことはまだない。それでいいと思っているが、もしまた同じメロディを聴くことがあれば、今度こそその音階を突き止めたいとも思っている…というようなことを、「おねがいマイメロディ」というタイトルをみて思い出した。