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おれの現実(ファントマイル)へ

風のクロノア

PS2クロノア 2 はいまひとつな出来だったが(望まれたほどの伸びがなかったといだけでべつにダメなゲームというわけではない)、PS のクロノアはいまでも十分以上におもしろい 2 ボタンアクションとして完成されている。優れて正しいビジュアル表現に楽しいリアクション、ルート分岐や主にボス戦での攻撃方向の空間活用など、32bit 機以降という必然性もきちんと踏まえた(ちょっと弱いかんじもするけども)、優れたゲームとしてクロノアは日本ゲーム史に残るべき一本なのだが、やはりそのストーリー、特にエンディングのとんでもなくズルい演出にも注目していきたい!と思ったので T くんから借りてきてやってみたわけだが、やっぱりどう見てもずるい、卑怯だ、えげつ NEEE。デザインの位置づけでいえば「古典の発展の王道」くらいだろうか。

  • おれの 01/02/14 の日記 より引用

クロノアのあの泣けるエンディング、その主役は勿論「カメラのブレ」にある。あの手ブレ感による緊迫は、視聴者の心臓をしめつける。

それともうひとつ。あの悲しい別れのバックに流れるあの曲がどうしようもなく優しいからだ。クロノアの世界は愛に満ちている。女王の歌声が世界を包み、世界はもとに戻り、そして当り前のように、別れがやってくる、突然に。それさえも優しさに包まれた別れ。抵抗する必要のない切なさ。「いやだから悲しいんだ」という逃げ場を失う。むしろ気持ちのいい、そうなるほうが幸せな、当り前すぎる優しさが引き裂くというズルい落とし込み。人生最初のどうしようもないこと。散るときにでなく、花が咲くときにこそ別れはあるのだと。

外面的デザインとしては動静抑揚の利いたカメラワークで、内面的デザインとしてはドラえもん分とミンキーモモ分のブレンドが利いている。決して洗練の極にあるというほど隙のない演出ではないのだが(わりと甘さも多いと思う)、しかしそういったところも含めてやはり「ズルい」。やはり少年ものはこうでなくっちゃいけないのかな。