サークルクラッシュ現象とか童貞騎士とか
そういや童貞騎士についてはまとまって書いたことがなかったかな、と思って検索した。このへんか。
そのほか雑然と。
- 繰り返しになるが「サークラ女は手に負えない」話は「サークラに引っかかる男はしょうもない」話とセットでやらないといけない。わけなんだが、なかなかうまいこといかん、という平坦でなさがやはり人間関係をこじれさすわけよな。むずい。
- 「私は〇〇くんが好き」みたいなのが周囲にわかりやすい状態だとサークルクラッシャーにはなりづらかろう。天然の場合は、態度が曖昧且つ誰にでも愛想よく好意(に誤解できるモーション)を振りまく行為がサークルクラッシュを引き寄せる。恋に恋する、というような「誰かを好きでいる自分への陶酔」みたいなパターンも安全で。「いずれナルシシズムと悪魔合体すれば、不特定の男たちの好意を一身に集める自分への陶酔へと繋がっていくのかもしれない「好かれている自分」への空腹感」みたいな因子を放置するのがヤバいという話か。
- 意中の誰かから自分への好意を引き出そうとする工作は単なるサークル内恋愛といってよく、「誰彼構わず好意を引き出そうとする工作に情報的なギャップを利用したり人間関係を分断したりする、という行為がやがて自己目的化していく」みたいなやりこみがサークラ…うーん。
- 自分に好意を向けさせるため、個別にカスタマイズした(往々にして相互に矛盾する)話を吹き込んで情報的に分断する(「あなたにだけ話すけど」)。コナかけても見込みがない男について、自分の取り巻きの男たちに都合のいいストーリーを吹き込んで排撃を図る(「〇〇さんが私を嫌いみたいで…」)。
- 誤った状況判断のうえで「〇〇さんは不当な扱いを受けていて、彼女は守られなければならないのだ」とか騎士道精神を発揮するから童貞騎士は童貞騎士と呼ばれる。人間関係上、よろしくないギャップが生じることは、サークル活動ではまあよくあるわけで。そこんところがうまいこと活用される。思い出したように「男子」であろうとする反応、とかはいえるか。サークルクラッシャーも同じ程度には「女子であろうとする」問題といえなくはないから(持続力の点でおおいに違うんだが)、対称性と…までは、いえないよなあ。
- 童貞騎士は、利害や痴情のもつれと無関係な位置から、己の倫理観や正義感のみを根拠として問題にコミットすることを、本来は指すと思う。だから童貞騎士には別に渦中の女子への特別な感情とかは無くて。状況の固有性など考慮せず、「女の子がひどい目にあうのは許せん」という一般的な正さを主張してるだけ。この性質はオタクとかインターネットとかコミュニケーションとかいろんな文脈で上がってくる属性語りとも絡んでいて、個別にはユニークではなく、したがってあまりまとまって語られるようなことでもない(童貞騎士現象にはこれといった核心がないので問題としては扱いづらく、とはいえそうした「諸問題の集約」としての個人の扱いづらさは、やはり問題ではあったりする)。
- そこまでの時間ひとつの場に所属していながら、利害にも痴情にも絡まない「関係者内無関係者」でいた人間が、もはや煮詰まった段階になっていきなり一般的な正義を振りかざしてみても、「いまさらお前が何言ってんの」という話にしかならないし、周囲はキョトンとするほかない。男子として持続的に振舞うのなら早い段階から状況にコミットするべきだったし、あるいは「ちゃんと考えたいので、なにが起きてるのか皆の話を聞かせてくれ」みたいに状況整理からはじめるのが無難だしで。