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未来日記

未来日記

ちょっと漫画の連中からヤンデレでも見してもらうか(すしお氏語参考→http://www.style.fm/as/01_talk/gaina01.shtml)と思ったので、えすのサカエ未来日記」を借りてきて読んだ。きつい。ヤンデレきもいよー。

なんか面倒くさいことがあってヒロインがあんなふうなひとになってしまったのだねーというのはなんとなくわかった。けどなぜそのヒロインがそこまで主人公を好きなのかがわからん。一応それらしいイベントのことは描かれているし、今後もより詳細に経緯の説明はなされるのだろうけど。タイミングとフィーリングが合致していれば、たぶん主人公に限らず誰でもよかったのではないか。まあ恋愛感情などというものは、実際に大概が「(本当は)誰でもいい」ものなのだが(そのうえで「誰でもよくはない」のは、要約すると人生が一回性の有限だからという話にだいたいは落ちることになっている)、このヒロインの「主人公でなければダメ」感の強さはちょっと並ではない。そのロジックは、きちんと解説されても理解できない気がする。よくわからないものはつまり、怖い。ホラーの鉄則にも合致している。ヤンデレとは、「よくわからないものの恐怖」を笑いとミックスしたスプラッタ作品などと同列の、「よくわからないものの恐怖」を愛情でラッピングしたジャンルということなのかもしれない。あるいは「純粋なもの=美しい」という一般的な錯覚を衝くことで、狂気の中の純粋さを誇張したヒロインを、うっかり美しいと判定…おおっと、待て待て、あぶないあぶない、おちつけ、ハハハこやつめ、みたいなオタカジュアル錯覚アート的な味わいとして出てきているのかもわからん。

あと実際に絡み続けられるとかなり困った事態になってしまうはずのメンヘルヒロインが、作品としては普通に受容され愛好されるという現象は、実際に同じドジを繰り返すようななひとはわりと迷惑な存在だけどフィクション中のドジっ子は普通に受容され愛好されるという現象と似ているのかもわからんなと思った(あまり関係ないが関連→http://d.hatena.ne.jp/matakimika/20050707#p1)。いや、それとも、ヤンデレヒロイン愛好家のひとたちは、実際にメンヘル女子に絡まれたいひとたちなのだろうか。ヤンデレという属性の成立からその発展の過程には、たぶんエロゲー界隈の空気が色濃く影響しているはずなので、そこいらへんの文脈だの経緯だのをよくよく調べないことには、正しく把握できそうもないけど。

漫画は、おもしろかった。とにかく出てくる女が全員キチガイなわけやね。四巻はやく出ないかなあ。今後に控えている展開材としては、ヒロインが「べつに主人公でなくてもいいのかもしれない」と思ったりするか否か、というあたりか。それとも「主人公でなければダメであるがゆえにィィイイ」みたいなかんじになるか否かか。