他人事関連
- 毎回話のオチが「ダメだ」「できない」「死にたい」みたいなかんじになる若いひとが居て、このひとはこのワンパターンというかループからの脱出がなかなかできないでいるんだなと思っていたが、たぶんその捉え方はちょっと違うんだよなと思った。
- 彼が陥っている状況は、ようするに最強に強まった自意識がすべての行動の邪魔をしている、というオタにはありがちのドツボなのだが、たぶん順番が逆だった。「できないという状況」が自然になるように、何度かなにかにつまづいていくうちに、(無意識に?)状況を正当化したのだ。つまり、自意識が強すぎれば、なにかができなくても不自然ではないという判断から、彼の自意識は強まったのではないか。
- 彼はいま不満足な状態に居るわけだが、同時に極めて安定しているともいえる。強すぎる自意識と行動面での失敗が、いかにもそれらしく一致しているからだ。安定しているので、何度でも同じループに戻ってくる。たぶん彼はその状態を崩したいと思っていない。不満足を捨てて満足を得る可能性より、安定(自然)を捨てて不安定(不自然)にシフトするリスクのほうを高く見ている。
- …というような雑感を経て、なるほど、これは厄介だなと思いつつ眺めていたが、どうもこの春から生活環境が変わるらしく、なるほどなと思った。内面から変わるのがむずかしくても、生活環境のほうは変わっていかざるをえないものなんだから、べつにそこで膠着について深く悩む必要はないわけだな。歳食ってから膠着すると、環境はなかなか自動的には変わらないので、面倒なんだけど。