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確信犯殺人事件@第一回自動アンケート OFF 会 in 佐渡

大概の文章は読み流すおれだが、京極夏彦鉄鼠の檻」文庫版(分冊されていないほう)955p 最終行の久遠寺老人の台詞にだけはちょっと目が吸いつけられた。自アン民の血だ。

「それでは犯罪者だ。しかも確信犯だ」

確信犯、か…。

いや、これだけではなにもいえない。いろいろと考えられる。時代考証に入念な京極夏彦氏のこと、昭和のこの時代のこの場合の用法として「確信犯」は妥当と判断しての書き方だったかもしれない。または諸々考慮したうえで、現代に出版される小説の用例として「確信犯」は妥当との判断があったかもしれない。でなければ、用法として正しくないという認識があったうえで久遠寺老人の語彙設定が存在したのかもしれない。というかそもそもこの場のこの用法で「確信犯」は正しく、おれの理解のほうが誤ってるという話かもしれない。それでなくとも「標準的な日本語遣い」というのは(信仰に足ると認めつつも)幻想であるし、また「これから書かれる」文章に対してでなく「既に書かれた」文章について粘着に批判する筋合いにあまり寄り添っていきたくはないというおれの個人的な態度の問題もある。なんにせよ厄介だ。目を留めるべきでなかった。…というような一連のエチケット装置が高速動作して、ややあってページをめくって次の台詞へ。

なお、「確信犯」と「故意犯」の違いをおれなりの理解でかんたんに説明すると、

自分の行為の「正当性を確信」しているのが確信犯で、「わかっててやってる」のはただの故意犯、というかんじだろうか。ちなみに「知らずにやっちゃう」のは過失犯というらしい(→http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%B2%E1%BC%BA%C8%C8&search_history=&kind=jn&kwassist=0&jn.x=29&jn.y=17)。