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勇者王ガオガイガーの問題点

  • 以上追記。

手短に。

谷田部三部作(エクスカイザー・ファイバード・ダガーン)以降の勇者シリーズのシリーズ構成は、(玩具展開の関係で)2 クール目まではだいたいいいんだけど 3 クール目から崩れていく傾向が強くなっていく。あれだ、勇者シリーズは一年 4 クールを戦い抜くが大きな周期でいうと二つのブロックに分割でき、つまり前半と後半、前半は主役ロボ一号機だけが活躍して 30 話あたりで一旦悪党を滅ぼしかける(または一旦滅ぼすがさらに強い敵軍団登場)がそこで勇者も傷付き倒れて一旦退場、そこからしばらく新登場の二号機主役メカが登場して活躍、3 クール終盤前後で復活した一号機と合体とかひととおりのやるべきことをやって、最終局面に向けて共闘するという基本パターンに加えて、ポコポコと脇役ロボの玩具が出るのでそのへんのエピソードも突っ込まないといけない、というあたりでわけがわからんようになっていってグダグダ。

勇者王ガオガイガーはまさにそのパターンで、序盤から 2 クール終盤への盛り上がりは相当なものだったが、3 クール以降の展開に失敗し、最終的にもなんだかよくわからない微妙な決戦で終わってしまった。竜頭箒尾とでもいおうか。勇者シリーズの宿命ともいえる展開例で、しょうがないところもありつつ、あれだけおもしろかったガガガであっただけに残念としかいいようがない。

端的にいって敗因は「ラスボスがデカすぎたこと」に象徴される。ガオガイガーは 3 クール目以降、敵の強大さを表現するための定規が「とにかくデカい」一択になってしまった。ラスボスはその最大サイズ。で、これがまったくだめ。文字通りお話にならないのだ、おわかりだろう、敵がデカすぎるのでガオガイガー vs ラスボスが絵的に成立しない。人間に太刀打ちできないほど巨大な敵を、同スケールでブン殴れるところに巨大ロボットのカタルシスはある。目には目を、巨大に対しては巨大を当てるという馬鹿正直なスケールの統一、それがいいのだ。デカさは絵的なわかりやすさだが、デカくしすぎればスケールの合致が崩れ、スケール内の格闘でなく感情の戦いとしてしか描きようがなくなり、結果戦闘シーンが檜山修之氏の絶叫で埋まっていく。

すくなくともガオガイガーをロボットアニメとして終えるなら、敵の強さの表現としてデカさ以外の路線を打ち出すべきだった(マッチョ路線のリセット芸についてはドラゴンボールが参考になる)。ガオガイガーがああなったからには、おそらくロボットアニメとして終えるのでは不足という認識があったのだろう。1997 〜 1998 年はむずかしい時期でもあった。しかしちょっとやりかたがまずかったのではないかと思う。太陽の勇者ファイバードほどにはうまくいかなかった。