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PACIFIC RIM

見に行った日記を二ヶ月遅れで書いた(http://d.hatena.ne.jp/matakimika/20131002#p2)だけで、細かい感想メモをまとめていなかったので Fb のメモ欄からまとめ。実時間でいうと 14/04/23 だしいまさらネタバレでもないだろとは思うけど、一応それっぽいところは class="spoiler" で隠蔽。

  • 序盤:イェーガーさんマジロボジョックス 2.0。
    • 「おー、シンクロ率じゃんイェーガーちゃんエヴァじゃん」とか笑ってんのクソオタが。
  • 中盤:KAIJU が神話的暴力ではない。
    • 怪獣かっこいいけど「どうにもならない暴力」じゃない感。スケールは巨大なんだけど存在感がそんなに大きくない。いや何の話だってかんじだけど「巨大な猛獣」てかんじで「信仰の対象になりうるかんじ」が足りない気がするというか…。うむー、格闘が具体的すぎて横綱(マワシの内側に御神体が降りてくるかんじ)感が足りないんじゃろうか。実際あんなのが海から出てきたら、あれ自体を信仰の対象にする新興宗教とか出てくる描写があってよさそうなもんだけど、本作ではそういうのないしな。…でも冒頭に「天災はどうしようもないが、イェーガーに乗ってると天災にも勝てる気になる」みたいなかんじのモノローグがあったし、たぶんそこが「どうにもならないものとしてのゴジラに匹敵するメカゴジラを作ったんだから、どうにかなるんだよ」ていう手厚いリスペクト感みたいなやつで、なるほどと思った。
  • 終盤:KAIJU が使っぱしりのクリーチャーにすぎないことが判明。
    • 敵は宇宙人だった!なんだよ怪獣自体とその生態系じゃないのかよガッカリだよ!…と思ったけどこれはあれか、つまり「怪獣を使役して地球侵略」だから、ゴジラ的な印象がヘッドフェイクで、実際にはウルトラマンだったてことか。KAIJU のオリジンはゴジラじゃなくてウルトラ怪獣だったんや!なるほどすっきりした。エヴァイェーガーともそこで連結される。
  • 「怪獣の第一発見者はやっぱり漁船でなくちゃね!」ていう部分でたいへんあったかい気持ちになった。
  • 女主人公(綾波)の青メッシュが綾波感あった。
  • うろおぼえで女主人公が「最後にイェーガーの心に触れたのは?」みたいなこと言ってたような気がして、そこが大変気になった。イェーガーには心がある?
    • イェーガーに心があるんだとしたら、それはつまり機神兵団の「ユニット」との合体による巨大ロボ操縦ということか?と思ったんよね。ただ、機神兵団はユニットひとつ(正体は敵生命体の宇宙漂流形態?)と地球人一人の魂の交歓みたいなもんかと思うんだけど、パシリムの場合イェーガーがどうのという以前に、地球人二人が記憶的に融合すんのよね。
    • もしかしてイェーガーの脳幹部分のブラックボックスに、非人類の脳みそ的なやつが入ってたりしない?
  • 地上戦闘シーンが少ないのと、昼間の戦闘シーンが少ない(わけではないがメインが夜と海)のが不満。あと夜でもあり、怪獣に発光部位があるのはよいが、なんかこーもうちょっと深海魚みたいな発光じゃなくて眼光のギラリ感とかもほしかったかもー。
  • 怪獣デザインはバリエーション凝ってるかんじかなーと思ったけど、中盤以降はなんかヌメヌメ系ってかんじでちょっと。LOTRバルログというか Diablo 的なデザインで海中なのに地獄の業火を纏ってる、みたいなやつとか観たかったようにも。
  • やっぱ大型モンスター怖いけどほんとに怖いのは「人間を捕食しそうなサイズ」だよな!正しいぞ!て思ったけど一匹しか出なかったのが不満。もっと大型怪獣が上陸後小型を放出する戦術が一般化してて、それに対応する人類側の防御手段とかも描かれてほしかったような。まぁそういうの雑か。というか「怪獣と群衆」みたいな対比をかなり抑え目にしてた気がするので、なんかそういう監督の意図なのかね。怪獣映画なんだから、付近住人が虫のようにポロポロ死んでもいいんやで…。
    • 「おれはもしかしてパシリムに、ガンダム F91 序盤みたいなかんじも期待してたかもな?」らへんのかんじもあって。つまりはジェガンが墜落したデパートでひとが大量に圧死するとか、ジェガンのばらまいた薬莢が頭に当たって母親が死ぬ、みたいなかんじの悪趣味で「リアルな」描写。F91 の場合のジェガンの悪趣味描写は「モノ壊しまくって防衛する連邦 vs モノ全然壊さず攻撃するクロスボーン」みたいな対比まで描いていて見事。
  • まぁそんなこんなで、本作の人類は科学の力でメカゴジラ的なウルトラマンを作ったわけだ。さてそこで往年の「ウルトラマンは米軍のメタファーだ」的な話を思い出すと、アメリカ製イェーガーがドカンバキンする展開はアツいというよりなにか冷え切ったものがあるなと思った。監督アメリカ人じゃないんでアレだが。もしかするとゲームの場合でいう GTA みたいなかんじ(アメリカの外から見た「アメリカ的なかんじ」)はあるのかもな。
  • あと一応ゴジラ文脈でいうと「メリケン映画ってほんと核の影響に対する配慮が雑で被爆民の子孫としてはイヤんなるなー」と思ってたうえで、おまえこのうえさらにその雑な展開を怪獣映画でやるかコラ?!とおもったけど、あれですね、3.11 以降「日本人のてめえがそれを言うかコラ」って言い返されるようになっちゃってすいませんでしたってかんじになるね、と思った。

そのほか。

  • 最終的に主人公たちは地球とつながってる宇宙のどこかの敵 KAIJU 生産出荷基地みたいなところに到達してそれを破壊するところまでやるわけだが、あれで敵の生態系や文明自体を滅ぼしたかんじはまったくないわけで、なんか田舎の前線基地のひとつを壊しただけというか、とりあえず「簡単にはモノにできなさそうだぞ」と思わせることはできたかもしれない、くらいのかんじよね。そこで前回(恐竜とか居た頃?)と同じように「もうしばらくほっとこう」と敵宇宙人判断してくれればいいが、「あれくらいの抵抗なら、もう一押しでヤレる」と思われたら続編があるわけやね。好戦性に期待したいね。
  • 平成ガメラ 1 リスペクトと思われる超音速空中決戦から、エヴァリスペクトと思われる着地シーンへつないだところの、基地側の「イエー!」みたいな歓声描写が大変よかったので、あれをもっと欲しかったというのはあるな。KAIJU がすべてを粉砕する圧倒的な怪獣パーンチ!→昨晩整備班が徹夜で作った急造シールドで防ぐ!→防ぎきった!→イエァー!→そこからエルボーロケットアッパーで怪獣のアゴを振り抜く!→ウォオオオ!みたいなかんじのやつ。まぁ「怪獣とロボットの決戦を安全なところから大観衆が見ている、を善いものとして描く」はリアリティとしても感情移入としても映画的にありえないと思うんで、序盤の TV バラエティシーンみたいな扱いになるのは納得だけど、基地の連中は「やるだけのことをやって送り出してる」はずだから、自分の仕事が報われたかどうかで歓声あげていいとおもうっていうか。
  • 本作のネットでの感想感想としては、おれとしては「パシリムは怪獣映画の菊と刀やで!」みたいな強引な読み解きでエネネッツが大興奮すると思ってたんだけど、どっちかっつーと「ワシがトロちゃんの日本理解を採点しちゃるけえ」みたいなのがチラホラ目について、あ、日本も先進国の仲間入りを果たしたんやなと思った。
  • イェーガーと艦娘がコラボしてる絵がおれの dsbd に流れてこなかった(←環太平洋巨大(?)人形兵器つながりだし)ので残念。観測範囲の剪定がイマイチなのか。
  • M 氏が、パシリムでは「誰も想像だにしなかった絵」が見れなかったと言っていて、でもおれはわりと「パシリムで、いままで見たことのなかった巨大ロボの重量感が見れた」気がしているので、わりと満足してるのよね。CG 技術には今後とも際限なくパフォーマンス上がって(=高速に、安く、という部分で構わない)ほしい。