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ライフハックもこれまでか

インターネットのここ数年の傾向として、先進的なユーザの中に「無駄なことは大好きだけど非効率的なことは大嫌い」てのがあったと思っていて。というのは、曖昧なんだけど、一応 RSS リーダが象徴しているような気がしていて、漠然と「新しいこと(≒更新差分)が知りたい、一回読んだものは二度と視界に入れたくねえ」みたいな感情。そのときその場の自分のジャッジを態度としては過信してみるぜ、というスタンス。なにかを繰り返し読むと、あとからジワジワ染みてきて評価が変わることは多分にあるので、そういうのはちょっと危ないんじゃないかと思ったりはするけど、まあ重要な情報は観測しているシステムの中でも数回以上ループするはずだから、一期一会のつもりでも何度かジャッジする機会はある、という信頼でどうにでもなるかんじか。

でも、最近はそうでもなさそうだ。というのは TwitterTumblr が流行ってるので。これらは情報がものすごく輻輳を起こしやすいメディアなんだよね。前後関係も不確かで、しかも微妙に異なった複製の再バラ撒きをサポートしている。同じ(または同じような)情報を短期間に何度も繰り返し見ることがままある。山のように情報が垂れ流し。公式には既読フラグもないので Autopagerize でページを飽きるまで掘っていく。RSS リーダ的な精神でいったら、そんなのは無駄だしおまえらはそういうのを許さんだろ、この海に溺れるのは不本意なのだろ、と思ってアルファ方面を見渡すと、しかし誰も不満そうではない。むしろそうした状況を楽しんでいる。トレンドが変わったってことかな。と、そういうかんじだ。

記憶力がよければ、一回見た情報は忘れない。頭がよければ、覚えた情報を関連付けてどんどん見識をひろげ、世界を掴み取る手のひらを大きくしていく。知れば知るほど前進して、いずれ進歩して、進化する。そのときを早めるために、効率への意識はあるのだろう、みたいな、わりと理想主義的なかんじで認識していたのだけど、やっぱ世の中地に足をつけたひとのほうが多い。一部がどれだけ突っ走っても、全体の進みにはほとんど関係ないのだ。スピードを得ることは極めてむずかしいという話になるわけだけど、いっぽうでスピード「感」なら、わりと簡単で。渦を巻くループをどんどん渡って、ベルトコンベアを逆走するように、ひたすら処理速度を上げていけばいい。たくさん走ったような疲労。風景は変わらない。それで構わん。みたいな。

これは挫折とかではないと思うのだけど、慰めのようにも思える。誰の何を、というのはよくわからないが。折れずにがんばってる前衛から零れ落ちた感情が、そこいらへんのメディアで超高速回転しているよーな気がする。