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アニオタ界隈とゲーオタ界隈の感触差

おれ自身はどっちかといえばゲーオタということになるので、ゲーオタ的なものの考え方で居たんではいつまでたってもアニオタになれぬ。知らんうちにゲーオタっぽいものの考え方をしてしまっているようだしな。だがいまさら性質は変えられん。というわけで、ちょっとゲーオタ視点で気になったアニオタ界隈のポイントをメモ。

  • (家庭用)ゲーオタ界隈の話題で、なんといっても渋い顔になるのは「マーケットシェアでゲームを語る人々」の蔓延だ。
    • ようはゲーム業界をフィールドにした、販売台数・本数をメタスコアとする得点ゲームだな。その観戦&野次&予想分析に熱中する人々(当然、このゲームは観戦がメインだ。プレイヤとして参加するには自身が業界人または業界への出資者になる必要があるので)の、…たぶん実数はそんなに多くないんじゃないかと思うんだけど、とりあえず声がでかいのは確かで、熱中度の低いライトユーザを中心に、そうした雰囲気に引き寄せられがちな状況。
    • そのゲーム売れたかどうかは、ゲーオタ個人にとってはあんま問題じゃないので。そのゲームを自分がおもろがれるのかが肝心なので。「売れてるから」という大雑把すぎる理由で自分に向いてないゲームを選んだり、「この陣営を応援してるから」という理由でその他の陣営でリリースされたおもしろそうなゲームをスルーするのは不幸なので。
    • …というか、そうした大雑把で曖昧な理由によってゲームを選ぶ人々、という括りそのものは、産業としてはわりあい歓迎すべきことで。言い換えれば「風評に左右されやすいライトユーザ」ってことだから、マーケティングしやすい上客になる可能性をもった浮動層といえるわけだ。独善的で偏屈な、唾棄すべきヘヴィユーザとは、どのみち相容れない…のと同時に、相容れないってことはテリトリーが競合しないので、対立関係にはならない。ではなぜシェア勢は問題になるのか、というのがまたちょっと厄介で。
    • こういうことだ。「マーケットシェアでゲームを語る人々」っていうのは、「大雑把で曖昧な理由によってゲームを選ぶ人々」というボリュームゾーンと要素自体は同じだが、しかし同時に我々のようなゲームエゴイストと同根の別系統進化形であり、またゲームエゴイスト同様にマイノリティである、パイの小さなヘヴィユーザの一形態なのではないか、と考えているわけなのだった。…いい加減脱線しすぎて書くの面倒になりそうだから突っ込んだ話はこのへんでやめ。
  • アニオタ界隈では、「マーケットシェアでアニメを語る人々」のトライブがそれほど強くなさげだ。
    • 一応 DVD の売り上げはそれなりに気にされているようだ。けど、ゲーオタ界隈ほどには(買う側が)売上を気にする空気が蔓延してるという印象を受けなかった(たぶんゲーム同様にシェア勢の中核は存在しているが、浮動層がそれにより誘引されるというような状況が大きくない)。これには当然、アニメとゲームの収益構造の違いが大きいわけなんだが、その一番肝心な部分はわりとどうでもよくて、どっちかっていうと消費構造のほうが気になった。「旬のアニメが話題になるタイミング」って話だな。ゲームは基本的に「金払う→消費する」の順番で、アニメは逆で「消費する→金払う」になってる。アニメ界隈をみたときに感じた違和感ってそのへんかなーと。
    • ゲームの場合そのタイトルが最も話題として消費されるのって当然リリース後で(←例外はセンチメンタルグラフィティなど)、その時点では集金準備完了してるわけなんだけど、アニメの場合のタイトルの旬はパッケージ発売前、TV で放映されてる期間なんだよね。DVD がリリースされる頃にはだいたい沈静化してるので、話題のピークが商売といまいちリンクして見えない(その間隔を補完するため関連グッズがかなり前倒しで発売されたりしてんのかもしれないが知らん)。話題作ならまだいいけど、駄作と判断されたら放映一週目で録画も切られちゃったりして、話題のピークからパッケージ発売日まで何ヶ月あいちゃうんだこのアニメ、と心配になったりする。Amazon でいうと、ゲームの場合「おれもこれやりてー憎いあんちきしょうを全殺ししてー」と漲ってるタイミングで「購入」ボタンを押せるけど、アニメの場合それが「予約」だから、ゲーオタとしては、なんかあやふやだなーという気分に。地デジとかが普及したら、放映中にリモコンつかって「この回をダウンロード購入 / この回が収録されている通常版を予約 / いまなら特別限定版を予約可能!」みたいな応答性がどうにかなったりするんかな。
    • ゲーオタ的な理解においては、「マーケットシェアでアニメを語る人々」はおそらく、あるタイトルに関する話題のピークを DVD 発売前後に持ってきたいんじゃないかと思うんだよね。アニメ界隈はそうなっていないし、それが変わるためには収益構造が変わらないとたぶんむずかしいので、消費構造側からではいかんともし難く、シェア勢のギアは空回りしがちと(彼は自分たちの言説により「DVD の販売動向」と「自分が DVD を買うかどうか」を仮想接続したいわけでは多分ないけど、「他人が DVD を買うかどうか」に影響を与えることによる現実と空想の仮想接続感は得たいはずなので)。

うーん、いまいち筋が悪いな。巻き戻って羅列しよう。

  • ゲームはまず有料、アニメはまず無料、という商売になっている。
  • ゲーム界隈でアニメに近いといえるカテゴリは、MMO やカジュアルゲームなどの PC 方面。体験版を渡り歩くユーザが観測される。
  • アニメは無料ユーザが最も多いため、 TV 放映時に最も大きく消費される。
  • 新作であることよりは、やはり無料であることのほうが重要そうだ。TV での再放送時に、それなりの反響が観測されることにより。
  • …いや、違うか。TV 放映される際の、その「無料である」という要素よりは「メディアにより共有されている」という要素に着目するべきなのか。
  • コミュニケーション・コミュニティの原則は「共有されている話題を消費すること」だから。パッケージ販売など個別状況に直接届けるメディアは共有されるパイが小さくて、同時性の津波にかき消される。そうした大きな波の有無だけが、ゲーオタ界隈とアニオタ界隈の違いか。となると、やっぱり辛抱強くマイノリティを探っていけばいいって話になるな。
  • 元々は「なぜアニオタは、あまり近過去の作品を反芻しているように見えないのか?」らへんの違和感があって、アニオタ界隈をざっと見たとき「なんかシェア勢がプレゼンス低いなー」という感想と悪魔合体して、モヤモヤが霧のように立ち込めてきた、という順番だから。
  • ゲーオタ的にいうなら、「出来がいいか」みたいな評価だけでなく「リプレイバリューが高いかどうか」ってのが購入判断の無視できない要素なわけだ。何度も遊びたくなるから私有するため金を支払うという話で。プレイ時間が長くなればなるほど商品はお買い得だったということになり、そしてその体験が豊かであればあるほど「時間を無駄にしなかった」という既成事実が立ち上がってくる。したがって、それが可能のパッケージであるはずだという念を込めて、家庭用ゲーオタはパッケージを買うのだ。
  • そして、その想いはアニオタにおいても同様のはず…なんだが、よくわからん。ゲーオタは金払ったあとに作品消費のピークが来るけど、アニオタの作品消費のピークって製品購入前だからねー。気持ちの消費は終わってるから、その思い出というか、トロフィーというか、トーテム的な意味で、あとから金を消費するというかんじになると、たしかにマインドは変わってくる。TV 放映されていない、OVA みたいな製品がアニメ産業のメインストリームだったなら、たぶんゲーオタ界隈とアニオタ界隈は似るという話になるのかな。
  • 普通の感覚として、おもしろかったアニメは何度でも繰り返し見るし、そのタイミングは TV の放映スケジュールに縛られるものではない。おれの場合 TV 放映だって全部一旦録画してから後追い視聴だから、リアルタイム消費ではないし。DVD 買う程度にはアニメを好きなオタなら、時を選ばず(リアルタイムではない)アニメ視聴をやってるはずだ。加えてアニオタは(参入障壁の低さから)ゲーオタより多いはずだから、もうちょっと可視化されていい気がする。
  • そうした「ちょっと前放映されて、いま製品を売ってるアニメ語り」て、ブログでアフィリエイトweb 2.0 マーケティングが大勝利な流れには合致してるはずだから、アニメ批評界隈でアフィリエイトやってるようなところを見れば、放映の旬でなく販売の旬にあわせたアニメ評論とか読めるんかなーと予想していたのに、あんまり無くて、あてが外れた。どうにもアニメ批評界隈は戦いがマッハすぎて、現在のスピードに追随していってしまいがちなのかな。アフィリエイトはただでさえ SPAM ブログを呼び込むから、積極的にコミュニティ活性化に善用されないと虚しいことになる気がするんだが。
    • なんか界隈で音頭をとるようなひとが出てきて、「このたびオタ界隈でも評価の高かった〇〇が全巻リリースされたんで、そろそろ〇〇について語る web イベントでもやりますか、期間は来週いっぱいくらいで、告知はうちがやりますんで、DVD をまとめて再視聴した感想など各自サイトにアップ、そこから適宜互いにフィードバックしあうかんじで、週末にはチャットとか Ust とかで適当に講評をやったり、そこいらへんはいつもどおりの流れで、あとアフィリエイトは勿論バンバン貼りましょう。トラックバック飛ばしてくれればリンク集に反映しますんで、飛び込み参加も OK です〜」みたいなかんじで、定期的に「〇〇を全部見て語ろう」みたいな町内会活性化的な状況に陥ったりすればいいのに。
    • コミュニティにある程度話題の同期はあったほうがいいってのは確かだけど、それが放映オンタイムみたいな完全同期じゃなくて、数日程度のディレイ含みの半同期程度でも全然問題ないと思うんだよね、とくにブログ程度の周期だと。
  • …で思い出したけど、ゲームの場合でパッケージベースのゲーム語りが読める投稿型レビューサイト群として「〇〇mk2」ってのがあるよね、おれはあんまレビューとか要らないタイプのゲーオタなのでいつごろから盛り上がってんのか知らないけど、PlayStation mk2(http://www.psmk2.net/)とか Xbox360mk2(http://gamers-review.net/)とかなんとか、ハード別にいろいろあって、それなり数のレビューを集めていて、なにを買おうか迷ってるひとには結構参考になったりする。ということを思い出したので、じゃあ mk2 型のアニメ DVD レビューサイトがあれば、そこには面倒くさい周辺事情とかすっ飛ばしたわりあい牧歌的なアニメ語りが集まってんじゃねーかと思って検索してみたら、そのものズバリ「アニメ DVDmk2」(http://dvdmk2.net/anime/)てサイトがあった。でもまったく、完全に、ピクリとも動いてない。2008 年 2 月 28 日公開って書いてあるけど、一年以上経っててこれっていうのは、アニオタに知られてないってことか、管理者にやる気がないってことか、やっぱり需要がないってことなのか…。
    • ただ、見たかんじあんまアニオタのことを勉強して作ったサイトってかんじはしないよな。一年経ってとくにカスタマイズした形跡もないことから、あんま反響なかったので放置ってかんじなのか。評価要素も「ストーリー」「特典」「キャスト」「キャラクター」「音質」「画質」と、ツボを突いた要素抽出とは言いがたい。もっと「ストーリー至上主義オタ度」「萌えオタ度」「初回特典に命をかけるオタ度」「声優オタ度」「作画オタ度」「その他スタッフ粘着オタ度」みたいなかんじじゃろ。以前読書メーターhttp://book.akahoshitakuya.com/)コンパチでゲームメター(http://gamemeter.net/)というサービスがリリースされたけど、当初は本とゲームの消費形態のちがいがまったく考慮されていなくて微妙、みたいな印象を受けたときと同じだ。

だんだんよくわからなくなってきたのでやめ。