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ぼくらの図書館戦争 2

図書館戦争終わった。おもしろか…った、ので、感想をまとめておく。

これまでの経緯。

ノイタミナ枠ということもあって、男オタが大満足する方向性で作られてもそれはそれで当惑するだけなんだよ、だからあれはあれでいいのだ、というふうに中盤のエピソードは納得の出来でもあったわけだけど、最終話後半になってようやっと腑に落ちたんだよこのアニメの正しい見方が。初期状況に違和感を持ったとき原作読者のひとが言ってたような「単なるラブコメなんだよ」言説、あれはネタバレしないヒントの出し方としてすげーうまかったと今なら思える。あの情勢で適切なのはカウンター言説だったから。ただ「深い意味のある話として読むのは不健全」という指摘にとどめたわけだ。怒らずに見るには、どっかで思考停止しないとダメだ。でなきゃ楽しめるわけないんだよ。世の中があんなふうになったらおしまいだ。おしまいになった後の世界を、おしまいになる前の時勢でまじめに考えたってしょうがないんだよ。「グロい世界」で「馬鹿みたいなラブコメ」をやる、という両方が必須要件だったんだね。それを娯楽にするという視点は、「思考停止をする自分、を客観する」という操作でようやく可能になる。

図書館戦争」の世界背景とか提示されて SF 的に思い浮かぶのって、たとえばブラッドベリ「華氏 451 度」とか、あるいはその連想での映画「リベリオン(Equilibrium)」とかだったりするわけじゃない(アニメ的には「人狼」だし押井氏作品だと思ってるけど)。でもその関連妄想自体がオタ向けの迷彩というかフェイクで、実際はそんなもんじゃなかったんだよ。「図書館戦争」の、原作は知らんがすくなくともアニメ版については、もっとド直球にハインラインの原作でなく)映画版「STARSHIP TROOPERS」だったんだよ。アパッチ砦に襲い来るバグを薙ぎ払うように、良化特務機関から図書館を守る宇宙の戦士のブコメだったんだね。ジョアン・リコーがカルメンシータかわいさに地球連邦軍宇宙陸軍に入ったように、笠原郁は王子様に憧れて図書隊に入隊したわけだ。いい虫は死んだ虫だけなんだよ。SST は原作もすごい議論になったっていうし、また映画版も公開当時「あんな軍国主義映画やべーだろ」みたいな批判があったけど、そのての批判と同様の愚を犯してしまっていたよ。

いやー騙された。空気読めてなかった。馬鹿らしいものを馬鹿にしちゃいかんよ。真面目な考えとはまったく別個のことだよそれは。ひさびさに「最後までわかってなかったことが最後にわかる」という体験だった。図書館戦争を好きなオタは本好きなのだろうと考えれば、さすが本好きは性格悪いなーとしかいいようがない。今後おれがひとになにか勧めるようなことがあれば(そんなこと滅多にしないのだが)、あの態度は見習っていきたいと思った。