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クロムモリブデン「ボーグを脱げ!」

ボーグを脱げ!

夏コミ二日目ということで、昼過ぎに起きて中野で観劇。演劇の、あのハキハキしゃべりが苦手だった時期があるんだけど全般的に嫌いなジャンルではなく、しかし特に好きということもないのであまり見る機会はないのだった。

で、見て、おもしろかったけど見終わったあとに考えてみるとなんの感想も出ないのが不思議でありつつ、このところ考えつづけている「感想」という用語に対する疑念を昇華するための材料のひとつを得たというかなんというか。お話があるのかないのかよくわかんなかったというのも関係あるけどそれだけの問題じゃなさそう。そのときだけおもしろい!みたいな。ある種のキレ味とでもいうのか。見てる最中のおもしろさが見終わったときにはおれと無関係になってるというか、そういう性質がある。いいとか悪いとかの問題でなく脳内で再構築しても別のものになるなあ。なんか特殊。けどわからんななにしろ演劇だから。むしろこういうのが一般的なのかもしれない。なんの前提もなく若いころいきなりこういうものに触れたら、そこに世界(セカイ)の真相を見出した気分になったかもしれない。おれは(自分でいうのもなんだが)当時としては相当に純情で素直だったので。

  • というようなわけで、見終わった今になってこれがおもしろかったのかおもしろくなかったのか判断するのは素人にはむずかしいのだが、1 時間 40 分程度の劇中に、退屈だなあとか尻が痛いなあとか思わないまま終わったことから考えれば、これはおもしろかったってことでいいのだろう。
  • 劇場がすごい狭かったのが逆に新鮮だった。けど座席もキツキツだったのでそこは難渋。となりのひとと肘やら膝やら当たる。スモールライトで微妙に小柄になれれば便利なんだけどなあ。
  • ボーグというからスタートレックネタでもあるのかと自然に思い込んでたんだけど、そんなことはなかった(あたりまえか)。ばかりかサイボーグネタとかも全然なかった。borg でなく vogue ではあったのかもしれない。
  • 最近の話題でいえばサブカル的に演劇はどうかというようなことも考えたが、身体性とか体験ベースとか感想化とか諸々考えるとやっぱ演劇てガチでサブカルと相性よさそうだなあと思った。こんなに流通しづらいものは、確かに主流にはなりづらいわなというか。歴史的には、べつにとりたてて間口の狭い芸能なりメディアではなかったと思うけど、現代ではこれ以上に間口の広いものがたくさんあるから、相対的に。