小学生 web 日記で小学生が漢字を使わない理由
いまどきは 21 世紀なので小学生といえどもインターネッターでありブロギャーでもある場合とかがあったりして侮れない。侮れないのだが、彼らの日記読んでると異言語圏の味わいがときどきある。全部表音語だったりするからだ。現代ネット日本語は、漢字ひらがなカタカナアルファベットロシア語(「д」とか)記号数字シンボルそのほか、とにかくコンピュータで書ける文字ならなんでも使ったごたまぜ言語になっているわけだが、小学生日記の場合ひらがなだけだったりとかする。当然読みづらいのだが、これはこれで独特の味わいや呼吸があり、おもしろい。ひとによっては病みつきになったりする。自分まで全部ひらがなで日記書きだしたりとか。できる人間が禁じて行うそれは、できない人間が唯一の手段として行うそれとまたなにかが違ってくるわけなので、そういうのはよほどでないとおもしろくならないんじゃないかなあと思うんだけど、まあそれはいい。
で、いまおれは小学生 web 日記を「できない」と書いたが、なにができないかといえば漢字を使えない点についてだが、考えてみれば彼らにだってできるのだ。PC で使うぶんに漢字はむずかしくない。FEP が勝手に変換してくれる。変換時に意味や用法が候補の横に表示される場合もある。なんだじゃあべつに小学生だって漢字使えばいいじゃん。となるが、しかしそれだと実在するひらがなのみの小学生 web 日記が説明できない。なんで彼らは漢字を使えるのに使わないのか?
…そうか、入力するぶんには補助があるけど、考えてみればかれらは、漢字も使って日記を書いてしまうと、自分の書いた日記を自分で読めなくなるんだ。
てことは小学生日記を追跡していけば、彼らの web 生活は、読み書きのうちの読みのタイミングで漢字が登場してくることになるのかな。手書き日記の場合には読みだけでなく書きまでいかないと漢字は登場してこないわけだけども。