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「30 人いる!」問題

赤松健氏の新連載「魔法先生ネギま!」という漫画には 31 人のヒロインが登場するらしいのだが先週号の表紙のアオリ文句には『30 人のヒロインが君の恋人』と書いてあった(3/5 付参照 http://kaoriha.org/nikki0303.htm)と中里一氏の日記で触れられていた。萩尾望都氏「11 人いる!」では 10 人のはずが 11 人居て問題だったが「ネギま!」では 31 人のはずが 30 人。一人少ないぞ!問題だ。

おれの場合は単純に、

  • 31 名登場するが、内一名が攻略対象ヒロインでない(たとえば主人公の近親者、異母兄妹(姉弟)などである可能性)
  • 31 名登場するが、内一名がヒロインではない(たとえば女装の男である可能性。ただし最近のラブコメ調作品の対オタヒット戦術を考慮すれば、彼が男であるにせよ攻略対象には含まれている可能性はある)

のうちどちらかが妥当なところだと思ってみた。それはそれとして、赤松氏はどのような勝ちを見込んで 31 人ヒロインという大看板をぶちあげる気になったのかについては興味がある。ヒロイン 1 クラスぶんと聞いておれが最初に連想するのは園田英樹氏の「絶対無敵ライジンオー」における 1 クラス全員主人公必勝説であり実際あれは実に優れて正しい理論だったと思うが、ネギまのケースはライジンオーとは違って抱える大テーマが「クラスvsジャーク獣」のような対外のものでなく「ネギま vs ヒロイン 31 人」という集約的な構図であり 31 人内の相互関係の多様化にはあまり期待できそうもない。

頑張ればなんとか全員ぶん名前を覚えられないこともない人数のメインキャラが居るドラマの利点は内部にコンフリクトをいくらでも突っ込める点にあるが、登場人物にありうる大ハッピーエンドが一種類しかないという状況ではその利点がうまく活きないのではないかという懸念だ。おそらくそれぞれのヒロインに想定しうるハッピーエンドを長い連載のうちに多様化させ、うまいこと読者に対して散らしていく作業があるのではないかなあと予測するところだけど、それはやはりボンクラの矮小な想像に過ぎないので未来を見据えた大ヒット作家赤松氏になら 21 世紀型の勝てるラブコメ理論がすでに眼中にあるのかもしれない。あるいはすでにここでおれは勘違いをしていて、物語の構図は最初から「ネギま vs 31 人」ではないのかもしれない。

すくなくとも「だんだん影の薄いヒロインから順にフェードアウトしていき、結局メインヒロインが数名まで絞られる、とにかく最後に全員集合でハッピーな一枚絵があればなんとなく多幸感があり満足」みたいな事態はありふれているので見たくない。いやありふれているものを見たくないというのがすでにマイナー志向かもしれないのでここですでにおれは罠にはまっているのか。「どんなのでもいいから、とにかく女を描けないやつはウケない」とはよく言われることだし、それはおれも正しいと思うけど、赤松氏がそのジンクスを三歩くらい進めて「とにかく紙面に女キャラの占める比率を上げればウケる、そして読者の「それがどのキャラクタであるか」についての興味は実はそれほど強くない」みたいな仮説に基づいて実験してんだったらすごいなと思うけど、そんなことはないよなさすがに。

M さんが数年前から「これからのギャルゲーは萌える男キャラを組み込まなければ絶対にウケない」と力説していて、たとえば「おねがいティーチャー」の主人公とか「マブラブ」の主人公の友人とかは明らかに意図してそのような要素となるべく作品に組み入れられており、最近になって一部エロゲオタの間で「To Heart」の雅史の再評価が進んでいるのは時流の覚醒の顕れであろうなあとか思うので、「ネギま!」の主人公にも当然萌え男としての性能を期待している。むしろ赤松氏が今後もラブコメのエッジを突っ走るためには 31 人のヒロインたちが全員ブラフに過ぎなくて真の萌えキャラはネギまでしたよーみたいなことを公然とやってみせるくらいの悪辣さも必要になるだろう。めざせ萌え男キャラまみれハーレム漫画。

その意味「ネギま!」には主人公以外にまた別の萌え男が登場するのではないかと予測してもいて、それが「31 人の中の 30 人以外の 1 人」なのではないか、とも一瞬思ったんだけどちがうかなやっぱ。自分が男であるという表明をしながら無理やり女装させられて困った顔をする男キャラはオタにとって萌え男になりうるけど、男であることを隠して男に接する女装男というのはメジャー少年誌において萌え男として成立しうるのか。

あと「ネギま」で検索したら「かもネギまつり」(http://www.niigata-inet.or.jp/kata-vil/kamonegi/KAMONEGI.HTM)が上位に。カモ汁が大好評だったらしい。ページ下に鴨写真が配してあるが、カモ汁化したのはかれらではないよな?