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THE LORD OF THE RING 一気鑑賞

LOTR SEE

LOTR 三部作の DVD BOX 発掘成功記念に一気鑑賞。長かった。普通の映画三本見るのとはわけが違う。Special Extended Edition という、劇場未公開シーンを含むバージョンなので、とにかく一本がなげー。第一部 TFotR が 208 分、第二部 TTT が 223 分、そして第三部が 250 分で合計 681 分。11 時間半弱。30 分アニメでいうと 2 クール分よりはちょっと短いけど、まあそれくらいのボリュームではある。基本的には、大きな時代の潮目に貴種が流離したりしなかったりするのですよーという話になっている。西洋チャンバラものとしては近年空前のスケールといってよいだろう。登場人物のとほんどが男なんだけど関係性のエロさとかも見どころ。向き合う勇気、認める勇気、信じる勇気とか、勇気の話として見ることもできるか。

  • にしても西洋ファンタジーは案外ひとが少ねえな。合戦といっても味方は 2,000 人とか 6,000 人とかそういうオーダー。三国志はおろか北方水滸伝梁山泊軍にも人数で負ける。ヨーロッパはあんま大軍同士で戦うことがなかったので、創作の合戦でも自然とそうなるか。まあ LOTR は大昔に絶好調同士の軍勢が戦って互いに衰退したあと、黄昏の時代に起きた小規模な決戦てかんじだから、トップをねらえでいえば 2 相当の規模と考えていいわけか。イシルドゥアやエルロンドが現役だった頃が銀河中心殴り込み艦隊で。
  • とにかくキャラクタが馬に乗ってるシーンの多い映画で、騎馬戦シーンもかなりの食い応え。なんだけど、北方謙三氏合戦モノを読んだあとの感覚でいうと、もうちょっとバリエーションというか「普通の騎馬隊と、すげえ騎馬隊」みたいな描き分けが欲しいなーと思ってしまうんだけど、まあ無理か。馬は人間ほど演技できないし、人間(おれ)に馬の演技を見分ける目はないしで、映像で「まるで一頭のけもののような動き」とかを見ることはできないだろう。全部本物にしか見えない CG とかで描かれれば、あるいはいけるのかもしれないけど、それをやるにしても多分スタジオで馬アニメーションのプロフェッショナルを養成するだけで数年とかかかる。
  • 第一部はほぼテーブルトーク映画といってよく、チャンバラ規模も小さいし、シリアスな中にも生き抜き要員が豊富で、わりとまったり見れる。第二部は、フロド組は超メンタルな戦いに突入して全般的にしんどいんだけどサムが頑張ってるのでどうにか。アラゴルン組は戦争になっててかなり殺伐だけど、別働隊となったメリーとピピンが、まだシーンの継ぎ目のガス抜き役を果たしている。角笛城の戦いの前に、レゴラスがちょっとナーバスになったりして「あー余裕ねえな」感とかもあった。そして第三部では、メリーとピピンですらそれぞれ重さを背負いはじめておちゃらけ担当から脱落、もちろんフロド一行は限界ギリギリ状態、ガンダルフのあきらめムードは希望を背負う決意を固めるアラゴルンの輪郭を補強する意図だろうが、でもアラゴルンはやっぱり苦悩の男なので、かっこいいけど気は抜けない。…というわけで、旅の仲間のうち最初から最後まで深く悩まないのってギムリだけなんだよなーと思ったりした。
  • …あーいや、ギムリは、第一部のモリアで悲しい目には合うか。それを乗り越えての陽気さなのだねー。第二部でレゴラスがナーバスになるのってちょっと違和感あったんだけど、「エルフ&ドワーフのコンビには、両方とも道中に傷を持たせてバランス取っとくべ」という意図だったんだろうか。あすこで平然としてさえいれば、レゴラスは無欠の完璧超人だったんだけどなーという。まあこの場合の「傷を負わない」というのは、責任もまた負わなかったという意味でもあるんだけど。なんかこう、たとえば、まわりのエルフが「どうせおれらこのあとわりとすぐ西の果てに旅立つ側の存在だしー。残される中つ国がどうなろうが関係ねえしー」みたいな態度取ってる中で「おまえらそれでいいのか」的な憤りからエルフ代表として旅の仲間に加わった、みたいなアレで掘り下げて…、いやそんな筋を付け足すと解釈問題で揉めるか。