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SPIDER-MAN 2

TV でやってたので見た。おもしろかった。

なんとも悲しい映画だ。サム・ライミ氏の映画見てからずいぶん時間が経ってるので、こういった感覚もひさしぶりで、びっくりした。なんだか感動的でもあった。氏の監督作を一本選ぶなら DARKMAN かなー、でも無人島に一本持っていくならキャプテンスーパーマーケットだなーという気分は変わらなかったが、スパイダーマンについても必要かなという気分が高まってきた。

なんといいようもなく提示される悲愴な(そのように感じられる)世界観が魅力的だ。その主体的な悲愴さは、客観的な笑いを含んでいる。笑えないギャグなのか笑っちゃう悲劇なのかよくわからない。アメリカ人は恐怖を感じると笑うという話があるけど、悲しいときにも笑うのではないかと錯覚する。ひとが泣くとき、その声と表情はそのひとが笑っている顔に似ていると思うことがある。氏の映画は時々そういった、おれが感覚することのできない細やかさを、いたってシンプルに表現しているような気がする。ダークヒーローを描くべくして描く監督なのだろうと思う。

そのほか。

  • なんにせよ陰影がはっきりしていてわかりやすい。
  • アメリカじゃあれが美人らしいと聞くけど、あいかわらずへんな顔のヒロインだと思う。美人の基準は文化(リージョン?)によって作られるなー、したがっていまのおれの美人観もべつに自明のものじゃないなーと思った。
  • オクタヴィアス博士の、ノーベル賞ものの発明!…をするために作り出した四本の知性を持った人工アーム!という飛躍が笑える。おまえもうその時点でノーベル賞ものだよという。ものすごくわかりやすい「ここが壊れると暴走します」パーツもイイ。登場した瞬間それがうまくいかないと視聴者に理解できる実験って良い。
  • 主人公のスーパーパワーが不安定になるあたりで、ふと魔女の宅急便を連想した。なにか特権的な存在として描かれているわけでもないピーターの苦悩は、わかりやすく曖昧に(その逆は「わかりづらく克明に」だ)解決されるのだが。
  • それが分裂なのか融合なのかとかの話を区別しない、非常に大雑把な認識における核関係のギャグ誘引台詞として「水だ!水で解決するんだ!」てのがあるんだけど、この映画もわりとそんなかんじだなーと思った。