matakimika@hatenadiary.jp

WELCOME TO MY HOME PAGE(Fake) ! LINK FREE ! Sorry, Japanese only. 私のホームページへようこそ!

最近の読書 - 北方水滸伝再読

18 巻まで読み終わって最終決戦突入。最終巻は読み始めたらもう一息に読むしかないので、一旦小休止。

楊令は水滸伝に間に合ったのか間に合わなかったのか、みたいなことを考える。おっさん視点でいうと間に合っているのだが、若者視点では間に合わなかったのかもしれない。こういう感覚をオタに当てはめるのはどうかと思わんでもないんだけど、あれだよ「1,2 世代上のひとたちが築き上げたムーヴメントの、ちょうど終わりのあたりに立ち会う」という出来事を、オタやってるとだいたい経験する。結構切ない。ギリギリ間に合ってんだけどこの後が続かない感。「あれ、このジャンルっていつまで経ってもおれの年代が「若手」のままなんだけど…、てことはおれらがこのジャンル最後の世代ってことなのか…」みたいなのとか。あるいは「せっかく好きになったのに、好きになったものは次々滅んでいってしまうよ」感とか。楊令の場合はただのオタクと違って、水滸エリート教育を受けた梁山戦士としてデビューするけど、円熟するところまで梁山泊は付き合ってくれないわけよね。世の中だいたいはそうで、親は子より先に死ぬし、一緒に老いてくれるのは同年代、自分たちより後まで生きるから若い世代は大事、みたいな話とつながっていく。時代はその時生きてるひとのためのものだけど、それが終わってゆくとき次の世代が間に合ってしまうという過渡期が生じる、けどそれは珍しいもんじゃなくて常に起き続けていることというか。それでも、楊令のような人間には為さねばならんことが、あるのかないのかっていうのは本人だけが決めることー、みたいな。

ともあれ、それは楊令伝の話だから、いまは水滸伝の終わり方を見届けよう。童貫かっこいい。童貫のかっこよさは漫画的ラノベ的ですらあると思うんだけど、同時に、あまりにかっこよるぎるがゆえに漫画やラノベには多分ない表現だろうとも思う。辛うじて、V ガンダムとかになら出てきてもおかしくなさそうってかんじか。