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Portal

たいへん素晴らしい。一気に終わった。おもしろかった。小品、佳作として、これ以上望むことはない。大作とか傑作ではない。評価系をたくさん持つのは個別状況を増殖させて、場合によって自分で自分を混乱させてしまうこともあるが(商業誌のコストパフォーマンスにいちゃもんつけるひとが紙ペラ同人誌に 1,500 円支払うのには疑念がないとか)、しかしまあごっちゃに考えるより個別に考えたほうがそれぞれ幸福になるものはいまだ確かにある。それがなくなったときはすべての度量衡を統一したり、はたまたベネット大統領とかが音頭をとって世界政府とか作ればいいんじゃないか。

話がずれた。Portal のこの「おやおや、天井にバナナが吊ってありますね。そしてあなたの目の前には棒とキャタツが。あなたはどうしたらご褒美にありつけるんでしょうか?」とでもいうような、懇切丁寧なチュートリアルをひとつずつクリアしてゆく猿になりきってゆくかんじって、おれがそれ結構大事だよなと思いつつもゲーム感説明語としては大嫌いな「おもてなし感」とほとんど同じ効果を持ちながらもアプローチとして真逆で、中坊神経を全然逆撫でしないから良いね。おおよ実験猿上等じゃねえか Portal 最高じゃねえかそのおもしろい実験をもっとおれにやらせろ。開幕から無駄なものが全然なく、見えるものふれるものがいちいち小粋で、情報が無駄なく丁寧に提示され、それゆえ必要なことが必要になったとき自然と身に付いており、ちょっとした気付きと応用の余地さえもあり、ともかくゲームがひとつひとつよく練られた統一感と既視感と違和感のないまぜになった世界体験として溶け合っている。完成度とはこのようなものだね。美しい。自然と画面の向こう側へ好奇心を投射したくなる。

次はエクストラモードだ。殻を破っても導かれているような、みんなに 100 点取らせる小学校時代のテストは終わり、紐なしバンジージャンプの世界へ飛び込んでいく。