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Forza Motorsport 2

どうやらこのゲームの本領は Endurance にあるようだ。おれが最初にその単語を知ったのは MSX「F1 SPIRIT」だった。あれから何年経ったのか思い出せないが、当時のおれよ見ろ、ビデオゲームはここまで来た。

Endurance はその名のとおり耐久レースだ。通常のレースでは 10 周も走らないところを数十周走る。プレイ時間も大雑把に平均ラップ×周回数なので数十分、あるいは一時間近いものもあるかもしれない。1 ミス奈落のリアルドライビングシミュレータであるから、長丁場だからといって気を抜いていいわけもなく、緊張状態がそれだけぶん続く。当然タイヤは激しくヘタるのでピットインの必要も出てくる。実際には Forza 2 の Endurance が本物のレースくらいのボリュームで、本物の Endurance は Forza 2 上にはない、みたいなかんじなんだろうけど、それでも相当にきつい…のか?と考えたところで、いや違うな、これはきついんじゃなくて楽しいんだとわかった。車選び、パーツの換装、細かいチューニング、Forza のおもしろさは様々あるが、それらは走ること自体のおもしろさに集約されていく。もちろん事前の調整は重要だが、Endurance でレースが始まると、とにかくもう走り続けるだけという状態になる。走っても走っても次のコーナーが待っている。ここからようやく Forza 2 だ。

最初の何周かは普通のレースのように走る。ある程度周回したら、「これで全体の n 分の 1 か…」とか考える。半分くらいまでは、次の約数周回を目指して走る。ミスしても挽回の余地はある。うまく走れていても次のコーナーでクラッシュするかもしれない。慎重すぎればタイムロスが増えて後続に追いつかれる。突っ込みすぎてもリスクだけが大きくなりトータルで速く走れたことにならない。時間はたっぷりあるので強引な追い抜きなどはやらない。衝突によるダメージは後に響くので避けたい。追い抜くにしても追い抜かれるにしても、長いスパンで徐々に詰めていく。前や後ろにライバルカーが見えているあいだはレースっぽいが、そのうちまわりに誰もいない時間帯も増えてくる。折り返し地点で車影がチラリと見えたり、遠くで走っているエンジン音によって、孤独でないことはわかる。その状態で走っていると、頭と指がだんだん乖離してくる。いろいろ考えてはいるのだが、そういうのあんま関係なくなってくるというかな。ゲームと指の関係性が太くなることで、指と脳の関係性が薄くなっていく感覚。ハンドルで Endurance すると、両手両足使うわけだからまた違った身体感覚の乖離というふうになるのかもしれない。それがいい。これに近い状態を最初に感覚したのは 1996 年の正月。サターン版セガラリーの上級コースを Time Attack の Free Run 設定で延々走っていたときだった。