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最近の読書

北方水滸伝最新刊発売日である。オタ的に貧相な品揃えを誇る近所の本屋に行ったらちゃんと置いてあった、ばかりか既刊もすべて平積みで並べてあり、最新七巻はだいぶ売れた様子で在庫僅少。おお。そろそろ中盤に差し掛かってきてキャンペーン的なアレも張りやすくなったってかんじなのか。買って、読み終わった。おもしろかった。いいところで終わるなまた。

水滸伝に関してまったく予備知識を持っていないというおれのような人間前提の話だが、いつ誰がなにをどうするのかが事前にわからんのでかなりスリリングというか、もっというと誰がいつ死ぬかわかってないので読み進めていくうちに通過するキャラクタの死のコロリ感が相当高いというか、北方水滸伝はその点で北方三国志よりもかなり唐突感というか緊迫感というか、ないまぜになった魅力がある。見せ場を作って予感も持たせて、ある意味で満を持した死に様というか、そういうもののほうが、特に時代小説においては読みなれているのだが、北方水滸伝の死はそういうかんじではないのだ。えーこのキャラにはまだまだ活躍すべき未来の舞台があるのでは、というような可能性や漠然としたポテンシャル、未来像などが曖昧に抱かれたまま、それらすべてをあっさりとぶった切って死んでいく。そして戻らない。悲しむ者が居ても悔やむものは居ない。時間は前にだけ進んでいく。なにかそこに枯れていない現在的なリアリティがある。ハードボイルドということなのかもしれないが。