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STARWARS EPISODE III : REVENGE OF THE SITH

せっかく三日休みなのにまったくなにもしなかったというのでは癪だし、初夏三大宇宙戦争映画(スターウォーズ宇宙戦争、Z ガンダム)のうち一本くらいは見ておかなければと思い、池袋の劇場で適当に検索したら STAR WARS が時間的にちょうどよさそうだったので、じゃあそれをと見に行くことにして、見た。おもしろかった。

  • 最初の宇宙戦闘はいいものが見れた。宇宙で艦隊戦をよく見せることに成功している映像ってあまり見る機会がなくて、スターウォーズにそういうのを期待するのは筋違いだけども(戦艦とかは出てくるけどべつに艦隊行動がどうとかいうような映画ではないので)、リメイクされてる宇宙空母ギャラクティカは評判いいのでひょっとしたら見れるのかもしれないけど、まあそのへんは置いといて、「宇宙で戦艦とか戦闘機とかが豪華に混戦でドッカンドッカン撃ち合ってるシーン」というのもまた、ありふれていそうで実はあまりお目にかかる機会がない。その、ゲームならともかく映画だとベタすぎてみんなが避けるド直球をいいカメラワークで存分に見ることができたので、それはオタ的に非常によかった。画面隅々までどこ見りゃいいんだというくらい描画ビッチリ(こういうの良し悪しなのだろうが、心意気や善しだ)。こういうシーンについては天下取っときたいんだろうなーというか。ライドアトラクションみたいなかんじ。劇場のシートが可動式だったらもっとよかった。で、いつおれのシートは動き出しますか?みたいなかんじで見ていた。
  • ライトセイバーによるチャンバラがてんこもり。ジェダイの騎士はどこ行ってもチャンチャンバラバラチャンチャンバラバラやってます。まあ戦時中だしなエピソード III は。で、そのチャンバラがどのくらい見ごたえあるかというと…、あまり満足はできなかった。時間的には満腹になれるんだけど、漫然とセイバー振り回してるだけでバリエーションには欠けてる気がするというか、これだ!というカットがなかった。もうちょっと見栄切りとか戦法とか決め技とかに工夫があってくれるとよかったような。スターウォーズのチャンバラは、もともとあまり技巧に走った描き方ではないと思うのでそういうの求めてはいかんのだろうかな。でもダースモールのチャンバラは当時おもしろかったんだよな。あれだ日本のファンはガンダム作品等でひととおりビームサーベルバトルのセオリー見てて目が肥えてるし、チャンバラについては時代劇で鍛えられてるから様式美に厳しいんだな。これはおれだけの話ってわけでもないと思ってるんだけど。
  • ライトセイバー問題。そのいち「セイバーの性能が斬る一択であること」(参考→http://d.hatena.ne.jp/ityou/20041218)。まあこの極端な性能は、ジェダイ的なコードに則してそうな気もする(「セイバー抜いたら必ず殺せ、殺す気なければ絶対抜くな」みたいな)。そのに「セイバーが鞘無しの直刀であること」。チャンバラといえば日本刀で育ってるもんだから、やっぱちょっと曲がってないと剣戟に色気がなくてどうも。でもセイバーには「ON 状態のセイバー同士には干渉しあう性質があるらしい」みたいな独自の特性もあり(←鍔がないのに鍔迫り合いみたいな状況が発生したりとか)、そこいらへんを突っ込んで妄想すればおもしろいチャンバラも想像しやすいか。
  • ライトセイバー問題補、「距離感のない武器だよな」。セイバーて見てて長さが把握しづらい。長さのわからないセイバーは、空間に占めている座標系も把握しづらい。旧三部作の場合画面合成技術の都合とかもあったんだろうなーという気もするけど、ともかく画面中のセイバーを見ていて曖昧な気分になる。自分で持てばわかるものかなあれは。わからないようでは危なっかしくて使えないだろうから、ジェダイにせよシスにせよ、セイバー使いの最初の修行は「日常的に OFF 状態でセイバーの刃部分の長さをイメージする」ことだろうなあと妄想。映像としての距離感のわからなさの原因のひとつは「自体発光していること」。セイバーは光ってるので、それゆえ刃には影がない。周辺物に影が落ちないということは、空間における位置がよくわからない。切っ先が迫っても敵の顔や首に刃の影を落とさない。長さや角度でけっこう戸惑う。まあこの距離感のわからなさは、そのまま間合いの読みづらさにつながって、ライトセイバー使いの強さのひみつのひとつであるのかもしれず。というかそれを利用して「撃ち合う瞬間まで刃を出さない戦い方をする暗黒卿」とかが居てくれるとおもしろいんだけど(居合い抜きシス!)。あとはあれか、気合次第で刃の長さが変化するとかそういうフィーチャーもだけど、それはセイバーの原理的に不可能なんだったっけな確か。
  • あと、まわりが大型飛び道具でガンガン撃ちあってるさなかにジェダイたちはセイバー振り回してチャンバラやってていいのかという漠然とした疑問というかそのようなものが芽生えなくもないが、そういうのにはたぶん「ガンダム宇宙にはミノフスキー粒子があるので有視界戦闘メイン」みたいな理屈があるんだろうなというか。あとジェダイの戦い方は乱戦ではそのパフォーマンスをあまり発揮できないように描かれてもいる。まともに包囲されればジェダイといえど蜂の巣というか。メイス・ウィンドゥも Ep II でジェダイは兵士ではありませんみたいなことを言っていた。どっちかっていうと特殊部隊ってよりはスーパー戦隊というか。戦時の軍隊ってよりは平時の警察というか。ジェダイが基本的にツーマンセルってのも、二人までなら意味があるけど三人以上で動いてもあまり意味がないからなんだろうな。
  • 全体を眺めると、ジェダイ騎士団が戦争について特に重要な役割を担っているとは思われない。ジェダイは将軍を何人も輩出してるけど、それは単に有能な個人が多かったという話なんだろうし、換えは利くだろうというか(すくなくともジェダイは士官教育の機関ではないのだろうから)。だからシスの目論見としてのジェダイ討伐の意義は、武力組織としてのジェダイを脅威とみたからではなく、元老院にも影響力をもつジェダイ評議会の解体を期待してのことだろう。
  • 銀河の共和政から帝政への移行の下敷きはローマなんだろうけど、そのへん全然知らなかったガキの頃の印象と、ある程度ローマ史のことを知っている現在とでは見え方がぜんぜんちがうなあ。ガキの頃、「帝国」と名がつけばそれはもう悪の組織の代名詞でしかなかったのは、これはもうスターウォーズの影響としかいいようがない。いやそんなの政治の一形態に過ぎないだろといまならいえる。まあ名目上国民の人数分に分割されてた主権という曖昧な土台にのっかっちゃってる感のある現在だからこそ叩ける口かもしれない。
  • グリーヴァス将軍がせっかく四刀流なのに幾何学的な剣術とかを披露してくれなくてそこはちょっと残念。もっと大人数のジェダイ相手に大立ち回り演じてほしかったよ。セイバーも、なんというか、カシナートの剣じゃないんだからというか。
  • メイス・ウィンドゥかわいそう。一度は勝ってたのにあすこで余計な!邪魔が!おのれアナキンおまえかよ!みたいな。けどまあそもそも彼が居なければメイスがあのようなシチュエーションで仇敵を追い詰めることはなかったのだろうし、運命的にはあれで妥当なのだろうな。

とかなんとかひととおりの一般オタ的欲かきもありつつ、あれこれ伏線も回収しつつサービスシーン満載で諸国漫遊の多様性も確保し、おなかいっぱいになれる映画だったとおもう。スタウォーオタ的な視点は持ってないので、そこはなんともわからん。また時期をおいて新旧三部作通して見返してみたい。いや、旧は特別編と通常版を別々に見たほうがいいのかな。