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最近のアニメ - マクロス F 関連

先日最後のほうだけ再視聴したので、ざっと感想。

  • やっぱこれめちゃくちゃおもしろいねパワーデモ的な最終局面として。群像劇の時代が終わってキャラの時代がやってきた、みたいな 90 年代から 00 年代を飛び越えて、河森正治氏の豪腕が群像を揺り戻した、ということでもなく、キャラ同士の世界観闘争デザインが突破できない停滞を全体化によって衝き動かしていくような、「なんだかしらんがともかくよし」としかいえない状況。
  • 個別の正義感に閉塞していった中盤以降のフラストレーションが、個別解決でなく、固有性を脱ぎ捨てて情勢に寄り添っていくさまはある意味人類補完計画的であり全然違う。昇華というのはすこし違って、そこにはなんだか染まりたくない気持ち悪さが含まれて、とはいえ人類補完ほどではない。エヴァは個人の理解に対する嫌悪で、マク F のは社会の無理解に対する嫌悪というかんじか。ともあれ、なんかもー登場キャラ全員その場のノリでテキトーに喋ってるだけだろみたいな、充分にフォローされなかった感情、拾いきれなかった伏線、謎のままの設定、すべてを引き受けて海へと運ぶ高速のガンジス。こいつらは空気を読みすぎて完全に空気と化している、その場のノリで決まっていく、しかもその適当な喋りが具体的なパワーを持って世界を動かしている、腰のすわらない、しかしリアルタイムな躍動、意識集合を浴びせられる感覚。ただ一人銀河と向き合ったグレイスの視点のように、キャラクタすべてが「こちら」を向いて挑みかかってくる体験。
  • この結末の意味するところなどはなく、ただこういう描き方はあるし、こういう見え方もする、ということだなとしかいえない。大概のキャラクタにとってハッピーエンドだったが、それはそういうハンドリングが為されたというだけで、キャラ駆動型のパワーゲームの結果ではないから、キャラクタ主導で見る癖がついているおれの脳でも、やっぱりなんだかよくわからんという感想になる。漠然とおもしろいっていう。でも弾幕的な多幸感ともまた違うという。稀な作品ではあったと思う。大作だったし、しかもわかりやすく金をかけることによってのみ成立する大作感が、きちんと表現されていたと思う。

おもしろかった。