GALCON

三竦みが楽しかったのだけど、三竦まないの状況も楽しくなってきた。大国を前に弱小同士が潰しあってしまう、心の弱さが支配する戦場。もはやこのへんはゲームがおもしろいってより人間がおもしろいっていう部分の比率が増し増しなのでアレだが。GALCON をとおして見る心のアヤ、みたいなミニマムなエンタテインメントとして成り立って…ないか。しかし、おれ弱小、敵 A 弱小、敵 B 強大という状況で、B に向わずおれと共倒れする気まんまんな A を抱えた三国志は熱い。劉備に攻め込まれたときの孫権ってこんな心境か。大概は B に飲み込まれて終わりだが、たまに A の仕掛けてくる削りあいをうまいこと避けて領土明け渡し→B が満を持して A 領に侵攻→A は受けて立ちつつ苦戦→一方おれは B 領深部に足がかりを作って拡大開始→A を飲み込む B を背後から飲み込むおれ最強、みたいなかんじで勝てる。最終局面に至る前に三陣営が主力の潰しあいを避け始めると、宇宙を循環するちびくろサンボというかウロボロスの蛇のような状態になるが、密度の濃淡の問題から平衡状態は長く続かない。しかしその有限性はやはり楽しい。

ところでシングルの Vacuum モードは大国になったあとの掃討戦、Beast モードは弱小側で大国相手に生き残るスキルを鍛えるためのチュートリアルになっていて良いな。Vacuum はいかに効率的に全面に艦隊をバラ撒けるか、Beast は敵が艦隊を集中させる点を避けてそれ以外の領域を制してじわじわ数で拮抗していく、という。おれはどっちもいまいち下手糞なので、マルチプレイでも土壇場で腰の弱さが出てしまうかんじだ。