iPhone ゲーを試す
邦ゲー二本。
- Crystal Defenders Lite
- SQUARE ENIX 社による iPhone タイトル第一弾。TD 系というのは非ゲーム専用ガジェットにおける消耗品としてのゲームのありかたをよくわかっていらっしゃるというかんじだが、肝心の内容が携帯ゲーからのベタ移植すぎて全然ダメ。iPhone ゲーとしての良さがないわー。有料 900 円と無料版の同時リリースは、売り方として評価できるけど、今回は「無料版があってよかった」以上の感想にならない。画面下部分をバーチャルパッドとして使って、携帯電話の十字キーを再現してんだよ。バランス評価以前の問題だ。「ゲームにタッチパネルが入ってくる」の事例として、NDS 版逆転裁判を遊んだときとまったく逆の感想になった。逆裁「いやー無理にタッチパネルとか使わなくていいですから」→CD「いやそこはタッチパネルちゃんと使おうよ」。Tap Defense はよくできてるなあ。
- 音楽は良い。グラフィックは、ちょっとドット細かいのがアレだけどもうちょっとチップのサイズを大きくすれば魅力的なドット絵をいかせるデザインになると思う。TD としては(無料版だからだと思うが)難度はヌルめで、製品版ではステージ数がむちゃくちゃ多いらしい。キャラクタものとしての難度低下は、Rogue がシレンになってもそんなに簡単ではないけどチョコボの不思議なダンジョンとかはわりとヌルい、みたいな意味の路線拡張としてアリなんだろうと思っている。まとめると、仕切りなおしてちゃんと作って売ってほしい。小手先の調整にかけては実績てんこもりのスクウェアエニックス社なら、うまいことスタッフを配置することで、かなりいいかんじの TD 環境を作ることができるはずだ。現行携帯ガジェットの中では iPhone はまだ結構おもしろいハードだと思うし。
- Dance Dance Revolution S Lite
- KONAMI 社による iPhone タイトル第一弾、なんだっけ。まあ DDR を指で遊ぶゲー。これまでこの分野は「Tap Tap Revenge」というバチモンくさいゲームが牛耳ってたけど、そこに本家が殴りこんできた格好だろうか。
- まあ結構いいかんじ。でもたまにコマ落ちするのはちょっとなー。音ゲーで処理落ちするのは問題外だけど、コマ落ちもわりとリズム感削がれるので安定感重視でがんばっていただきたいような気はする。でも、そもそもおれ音ゲーは近年そんなに好きでもないというか、バラ売りめんどくさそうとかなんとか、いろいろ手を出すのはめんどいかなという気分になりがちなので、多分有料版が出ていいかんじだったとしても買わない。
- あと、タッチスクリーンてボタンと違って機械的には何のキーレスポンスも無いので、入力に対してちゃんと反応を返さないと「操作してる感」が希薄でつまらないんだけど、DDR はまさにそんなかんじ。画面はただでさえやかましいのでこれ以上エフェクト乗せても意味ないし、控えめでいいのでタッチしたときに SE でも鳴ればいいような気がするけど…。
- とはいえ DDR は KONAMI 社音ゲーの中で一番ハマったし金も突っ込んだタイトルなので、一応愛着とかはなくもない。どっちかっていうと iPhone とか iPod Touch とかに入る DDR として想定したいのは、べつにこういう画面見ながら指でタッチとかいうかんじの DDR じゃなかたりするんだよね。もっとなんか、遊ばれ方のほうでやり込みが進まないと、多分おもしろくはならないし、いまのシーンにそこまでの熱量はたぶんない。具体的にいえば「ビリーズブートキャンプみたいな DDR」とかになってれば楽しいんじゃないかナー。イヤホンでノリのいい音楽&「こうしろ!」みたいなアクション指示を聞きながら、公園とかでイヤホンケーブル振り回しておっさんやおばちゃんなどが踊りまくってるよーな利用シーン。