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MUTHU

確かに LAST SAMURAI は見たけど全般的に西洋分高めの先日だった。このまま中世西洋チャンバラに染まるだけがオタの行く道ではあるまいよと思ったので、ムトゥの現代インド格闘でも見てバランスを取ることにした。いや考えてみるとアメリカから日本、フランスからエルサレムアメリカからイギリス、裂け谷からミナス=ティリスと、わりあいバランスは取れてたのか。まあでもやっぱインドだよねインド。ここから宇宙に行くやつだっている。

で、見てパワーを浴びてご機嫌になった。むせ返るほどイキイキしててよい。イキイキしすぎて逆に不健康みたいなアンチエイジング感とも無縁。バナナは半分腐ってからが本物よーみたいな。成熟に腐敗が必ず伴われるかんじ。なんでこいつらこんなパワフルなんだろうなー。やっぱ食ってるものがうまいんだろうか。いやうまいかどうかはわからんけど化学調味料とかなさそう。摂取するものが化学的に純化均質化されれば、なにか喪われていくものがあるんじゃないだろうか…柔軟性とか。いや映画の中と現実は違うか。こいつらも味の素とかモリモリ食ってるのかもしれん。

ところでインド映画だからか知らんけどムトゥだと子供が全然居ないんだな。いや居ないわけじゃないけど、ストーリーに関与する人格としてほとんど登場しない。中年は全員元気よくて、子供は…いや元気の話じゃないんだよ、存在感があんまないよね子供。多分大人になってからでないと、キャラクタとして認識出来ないようになっている。なんか PV に出てくるアヒルだかガチョウだかとかと同格くらい。ゾウよりは下かなー。じゃあ西洋映画なら存在感あるのかというと、まあやっぱ子供だからあんま世界干渉力とかは無いんだけど、なんか一応人格として存在感は認められてるっていうか、そのように描かれてるかんじしたけど、ムトゥだと草とか空気みたいに当たり前に居るけど注目はされない的なかんじで、おもしろかった、という話。こういうかんじの扱いだと、子供は「はやく大人になって楽しいことしたいなー」と思うんだろうか。ラジニカーント氏のモノマネとか現地の子供がむっちゃやってるみたいな話を当時聞いた覚えがあるような、ないような。