用語「ギャルゲー」関連
ギャルゲー界の三大技術革新を挙げるとするとなにかなー的なことを漠然と考えたとき、思い浮かんだのは順番に「LIPS」「ホホテライザー」「フリーキスシステム」だったのだが、べつに実際にその三つだとは思わない。ちなみに LIPS というのは Live & Interactive Picture System の略で、セガ「サクラ大戦」で実装された時間制限つきコマンド選択。時間までに選ばないと「時間切れ」という選択を選んだことになったり、一定時間で選択肢が消えたり出現したりとかいろいろあった気がする。ホホテライザーというのは実際にはギャルゲー語ではなく「夏海」シリーズ(http://www.heloli.com/natsumi.htm)開発者の小森陽一氏による命名。あまりにそのものズバリなネーミングがステキすぎたので以来すべての類似技術は一部のオタから「ホホテライザー」としか呼ばれないことに。フリーキスシステムはエンターブレイン「キミキス」で、これもシステムっていうか技術的にどうこうって話ではないだろという話になるかもだがやはりそのものズバリのインパクト重要というかんじで。で、まあそれはいいんだけど、あれよな用語「ギャルゲー」も最近は随分と意味合いが変わったよなと思ったりした。
一昔前でいうと「ギャルゲー=恋愛 SLG」のことだったんだけど、近年は恋愛 SLG が勢いを失って久しく、どちらかというとエロゲー移植の恋愛 ADV のほうが多いわけなので、「ギャルゲー=全年齢向けの恋愛 ADV」というかんじになってきているような気がする。おれの感覚だと、ADV を指して「ギャルゲー」てのはだいぶ違和感があるんだよな。まあべつに昔から「ギャルが目玉で売れるタイトルは全部ギャルゲーってことでいいんだ」という話もあったわけなんだけど。このことろ恋愛シミュレータ的なアプローチでしかギャルゲーについては考えていなかったので、だいぶ偏ってしまったか。ほとんど「ギャルゲー= SLG、エロゲー= ADV」くらいの極端な住み分けマップになってる。
ただなー、やっぱ業界が細々と食いつなげる程度に恋愛シミュレータ開発に力を注いでいってほしいなあ的な期待はあるんだよな。ユニークアイディアによるシステム開発ってそこまで大きな開発規模を必要としない部分もあるので、ここでもやはり同人の出番ということになるのかもだけど。「半端なシミュレータ作っても体験の密度が散漫になるだけだから、だったらいっそバリエーション抑え目でもいいので ADV できちんとした筋道を」(揺らぎもハズレも排除した「全部当たりのくじびき」へ)って路線に必然的に収束していった結果が現在なので、システム研究開発はやはりよほどはっきりしたビジョンでもないかぎり難しいんだろうなとは思うけど。というような話とはあんまり関係ないけど先日の「天国から来た男は WM 版が欲しい」話に「キミキスも WM 版があったらいいのになあ」を加えておく。やっぱタッチパネル必要じゃろ。いやマルチタッチ必要なのだろうか。