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すき焼き会 vol.2 のつづき

アカギ牌 | riko 氏所蔵

昨日(http://d.hatena.ne.jp/matakimika/20071222#p1)からのつづき。

  • ゲームブック関連補足
    • そういえば結局当時のライトファンタジー界隈の方向性を確定した角川富士見枢軸が、結局ゲームブック方面には手を出さなかったことによって、ゲームブックの衰退は確定されたのかもしれない。「結局ゲームブックはいけてない」的な企画判断が当時あったりとかしたのかもだが妄想。
    • ゲームブックとの MIXED UP 的ななにかという筋合いでいうと、あれだ「リプレイ文体でのゲームブック」的なアプローチて結局なかったんだよなと思ったけど、考えてみるとそれがつまり現代の三行漫才エロゲーの様式そのものかもしれない。
    • そういや「D&D がよくわかる本」のリプレイに出てくるキャラクタ名てだいぶ安直というか、戦士がペンドラゴン(アーサー王)だったりエルフがレゴラス指輪物語)だったり魔法使いがダースベーダースターウォーズ)だったりとかして、そこいらへんがライトユーザに断然優しかったよなと今思った。これがロードスだとパーンとかスレインとかオリキャラ前提なので。まあコンテンツとして売ってくんだ的な流れもあるので、ふつうに権利的に揉めそうなのはまずいだろという話もあるんだろうけど。そこいらへんでソードワールドザボンでザボとかケチャ聴いてたからケッチャとか、多少カジュアルめに寄せててユーザフレンドリーだった。オリキャラ前提ってそれが当たり前だとそんなふうには感じないかもだが、おれとかからすると十二分に敷居高いんだよな。「キャラクターシートに自キャラのバストアップを描かないといけないから」という動機付けによって、はじめてオタ絵の世界に入門したひとも多かろう。そこいらへんの皮膜をオタ界隈が一斉に突破してゆくきっかけとして、TRPG 界隈の及ぼした影響って結構でかいかもしれない。ファンロードらへんでマイキャラコレクションとかあったよな。あんまつながらない話なんだけど。
  • ファンタスティック界隈絵描き関連
    • テイルズオブほにゃららシリーズのキャラゲンガーといえば藤島康介氏といのまたむつみ氏だけども、この二人はキャリアがかなり長い。藤島康介氏といえば「ああっ女神さまっ!」が 20 年続いてたりして末恐ろしいっていうか今でも大概なんだけど、あれよね往年にアニメ漫画で鳴らして一時代を築いたあとゲームの仕事がファン層の若返りとかにつながって、という流れがあるよね。そのへんでいうとアイドルマスター窪岡俊之氏も経歴としては「トップをねらえ!」のキャラデザとかやってんだから 80 年代後半から活躍してるひとだし。逆にゲーム出身のデザイナがアニメ漫画へという流れは、一応あるけどそれほどでもないというか。これは業態による仕事の性質差とかもあるんだろうけど、どちらかといえばゲームがまだアニメ漫画と比べれば業界の歴史が浅いとかそういうアレもあるのかもだ。
    • 当然出てくる「エルフの耳はとんがってる」はともかくとして「エルフの耳は長い」は出渕裕氏のディードリットがオリジネイターだ話。
    • そのへんで「いつごろの年代からエロアイコンとしてのエルフがアリになっていったのか」問題とかが提出されて興味深かった。いずれ調べてみたい。おれの感覚だとまだあんまエルフ=エロいは成り立たないんだよね、エルフ=かわいいはあるかもしれないけど。わりあいまじめにファンタジー読んでるわけなので「だっておまえ妖精じゃろ、妖精ってセックス以前にうんこすんのかな(←世界設定闘争)」「妖精はともかくディードリットはうんこしないよ(←ディードガチ勢)」「(こいつ…)」みたいな。指輪物語とか読んでみてもエルフエロくもなんともないわけだし。でも、もうちょっと年代が下がってスレイヤーズよりもうちょっと後くらいから入ったひと的にはアリらしい。そのとき出た証言としては「矢上裕「エルフを狩る者たち」読者層くらいになると OK」「いつごろか忘れたけど「エルフの若奥様」というエロ漫画があって、すくなくともそこまでには OK になってるはず」あたり。たぶん結局そのへんもディードリットの及ぼした影響下ってことになるんだと思う。そういやロードスでもダークエルフのピロテースてのが居たよな。エルフイメージの俗化の歴史みたいなのがあるのか。
    • そのへんでいうと「スレイヤーズ世代からするとロードスは本格派で敷居高かった」的な証言があっておもしろかった。そのての歴史証言て想定はできるわけなんだけど滅多に肉声では聞けないんだよね。
    • (080709 追記)「ロードス以前に「エルフ 17」があるので、その時点で有る程度エロアイコン感は有ったように思います」との指摘(http://twitter.com/DATEX/statuses/853103913)。
  • ためしにスレイヤーズとか BASTARD!! とかの呪文をうろおぼえで詠唱してみて若オタが悶え苦しむさまをたのしむあそび。まさに呪文。
    • これも何度も書いてることだけど、長々と呪文を詠唱して魔法発動、という様式は、特撮のウルトラホーク発進シーンとかアニメのヤマト波動砲発射シーケンスとか「過程をじっくり描く」系のわりあい伝統的なオタ嗜好の枝葉。ただ科学とか SF が魔法になってるので俺理論でなんとでもなってしまう領域で、体系への意識が希薄になっている(がゆえに中坊度が高く黒歴史化しやすい)。ロボットものや魔法少女ものなどのアニメで変形合体変身の際バンクシーンが多用されるのと事情や心理の結果的な相関関係とかもたぶんある。
    • このへん掘れば結構おもしろいんじゃないかと思っている。というのも、この時期以降発動まで時間のかかる様式と発声即発動の様式がオタ文化の中でどっちもアリなものとして混在しているからだ。CRPG の世界でいうと初期にはベギラマを唱えれば即爆発というかんじだったけど、アクティブタイムバトルの発明以降明示的に呪文や特殊行動に準備時間が必要になって、みたいな多様化が進んだ。そこいらへんを高度化していくと「すべての行動には所要時間&コストがあるのでスケジューリング&マネジメント超重要」みたいに RTS 化していく。格ゲーの必殺技の場合またちょっと複雑というかマージンが狭く、コマンド即発動かといえば無敵時間発生までのフレーム数とか必殺技モーション自体の軌道だとか、またコマンド自体が重厚壮大化している時期だと入力自体が準備フレームということになったり、そもそもその隙を消す意味でキャンセルが重要だったりとかなんとか。漫画でいうと大友克洋氏の「童夢」や「AKIRA」など超能力モノは、思念即発動ってのがニューウェーブだったかなーという感触もあったり。魔法と科学の融合がトレンドだった 90 年代前半あたりでいうと、たとえば伊東岳彦宇宙英雄物語」で「あらかじめ弾丸に魔法をキャストしておいて、それを発射で即発動(つまり魔法発生には時間がかかる設定をエンチャントで運用的に回避、だ)」みたいなアイディアもあった。TRPG の場合「ナイフを首に当てられている人質を攻撃魔法で救出できるか問題」とかで体系毎に魔法発動時間が違うとか解釈論で盛り上がった記憶が。
    • そのへんからさらに「オタだけがかっこいいと考えるポーズ」(関連→http://d.hatena.ne.jp/matakimika/20050814#p1)へリンクもあるんだけど、そのへんまで絡むとすれば話の収拾つかなくてますますむずかしいなー。

うー、また十分な文章量になってしまった。ほかにも「あんまべつに尊敬はしないがウガニク氏は偉い偉すぎる話」とごく狭いクラスタの用語でいうと「メッセサンオーでだけ売れているエロ同人界隈」のリンクと断絶の話とか、あとエロ同人およびその周辺産業における、「触手」「ぶっかけ」「中出し妊娠」のエロ同人嗜好分化の変遷は時系というより全然違った時代意識があるんだよ話とか(ちょっとだけ書くとすれば触手には女の子をがんじがらめにして好き放題したいというわかりやすい願望があるんだけど勃起願望とも射精願望ともリンクしていなくて実は結構微妙、ぶっかけは要するに犬のマーキングと一緒だから所有の宣言であって結構情が深いというか、結局男に所有されてくれない女の奔放さへの苛立ちみたいなものが根っこにあって、さらに妊娠ものとなるとこれは要するに男側の性欲の結果として女側の女→母親という属性の変化を引き起こす、というよりそうにでもしないかぎり奔放な女という性は結局我々のものになってくれないのだという諦観や絶望みたいなものが下敷きとなっているのだろう的な話)、ほかにもいろいろあったんだけど、まあなんか疲れたのでこのへんで。いずれまた機会があれば参加したい。