TROY

西洋チャンバラものなのでおれとしては要チェックなのだが、公開当時から現在まで、ポジティブな評判を一切聞いたことないんだよなと思いつつ、TV でやってたので見た。こ、これは…。イーリアス原作なのに神様イナイヨー、神様ドコー。そういう趣向と理解すればべつにそれだけの話だが、なぜそうなったのかは多少気になるな。キリスト教の神以外の神様が大登場大爆発しちゃうと売りづらいリージョンが出てくるからとかそういうアレ？

けどまあこれはこれでアリか。要点の見せ方の問題なのか見所としてはいまひとつな気がするけどチャンバラの規模はでかいし、アキレスの無茶な最強ぶりは見てていっそ清々しいし、ヘクトルのイイヤツっぷりも泣ける。そしてそれらを超越して燦然と輝くパリスのヘタレっぷりにただただ呆然とさせられる。オ、オーランド・ブルーム氏ぅ…。あとで LOTR、は長すぎるので「KINGDOM OF HEAVEN」（http://d.hatena.ne.jp/matakimika/20051010#p4）で口直ししたよ。こっちのブルーム氏はかっこいい。よかったよかった。でもまあしかし、パリスはヘタレなのだから下手に名誉を保たしめずきちんとヘタレに描かれてあったのはむしろよかったのかもわからんなと思った。そこについては真面目にやり通しましたというか。パリスってたぶん（神様不在なこともあって、辻褄調整のため）元より一層ひどい役回りになってるんじゃないかな。よくわからん。というかそういった部分をすべておっ被せたとしても、現代的にはパリスもあながち間違った振る舞いをしているわけではないとも思える。彼の兄や、敵側のヒーローが強烈すぎるだけで。おまえら常人じゃないけどおれはわりと普通なので大変なんですよ的な。