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最近の読書

北方水滸伝三巻を読み終わった。宋江が動きはじめた。水滸伝についてはほぼ完全にストーリーに関する予備知識がなく(二人ほど、わりと早めに死ぬことを知っている程度)、次々変わる視点を追っていくうちにどんどん動いていく状況に、よくまあこれだけごちゃごちゃ感を保ちつつ内面も追いつつ一本の流れに織り込んでみせることができるものだなと力量にほとんど感心しながら読んでいる。三国志から比べるとスケール感は大きくない。というか水滸伝は群像劇なのだろうから、最終的にもそれほど大きくはならないような気がする。大きくなりすぎると個々の人間が見えづらくなる。大雑把になってしまわないよう抑揚を効かせて書かれてあるような気もする。とにかく人が多い。わりとだらしないやつも居るが、弛緩して生きているやつは一人も居ない。この世界に偶然はない。それに変わるものとして運命みたいなものがあると捉えることができるが、しかし運命で片付けてしまうのは勿体ない。運命なら苦悩が空しい。偶然でも運命でもないなにか、それがなにか、というあたりを発明していくのが当座の読者側の仕事だろう。