最近の読書

「ディアスポラ」を這うように読んでいる。ううん、やはり気分が乗らん、まあイーガン氏作品だしドッギャーンってかんじでハッタリきかせまくりでたぶん最初の 100 ページくらいは取り付くしまがなくて、というか 100 ページくらいのうちたぶん 2,3 回フックになりそうなおいしいネタが転がってんだけどそれはフェイクだからやすやすとそこにすがってしまうと後でもっときついので素通りしながら、まあ久々に読む SF としてはイーガン氏作品が手強すぎるというような面もありつつ、やはり SF 体力はまじめに問題化しないとダメかもわからんなと思いつつ、目を文章に対して 75 度くらいの角度で斜め滑らせつつ、滑ったら掴みなおし、どうにかこうにか、まずそこいらへんまで読めばだんだんおもしろくなってくるはずの 100 ページ目くらいまで読み進めたら、やっぱりようやくおもしろくなってきて、なんとかいけそうな気になってきた。ったくこれだからハード SF のツンデレっぷりは。読んだらおもしろいくせしてやたら読みづらく書いてありやがる。まあもとがわかりづらいうえに翻訳だからこれでもかなり限界近いのかもだが。ディアスポラの場合最初 50 ページくらいかけて主人公がまさしくジェネレートされてきてその時点ではまだ自我がなかったりするし、なにかが描写されようにもそこは抽象世界だから非常に抽象的な描写になってしまって、やはりこうなってくると一旦映像化して理解するのもまたノイズの多い手法ということになってしまうなとかなんとか。