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真説 ザ・ワールド・イズ・マイン

かいもの

おれの中でラーメン屋漫画の代表といえばヤクザものと「沈黙の艦隊」だが、漫画喫茶漫画の漫画といえば「ガラスの仮面」と「ザ・ワールド・イズ・マイン」だろう。そこで読むのにふさわしい位置づけの漫画ということだ。判断の技術的な一面をもうちょっと加えると、沈黙の艦隊やヤクザ漫画はどこから読んでもだいたいおもしろいようになっていて、逆にいえば読み切ることに大した意味はなく、店に入って数十分間の時間つぶしに適切かつ何度通っても適当に覚えたり忘れたりしながら途中から途中までをそれなりの興味をもって読み続けることができるという点で優れており、ガラかめや WIM は、それなりの分量を一気読みすることによる読みくだし感が良いのだが、すべて揃えて私有しておくというほどそれぞれの作品世界とおれの興味は近くないので、一回の滞在時間の長い漫画喫茶で楽しむのに適している、というかんじか。というようなわけで「ザ・ワールド・イズ・マイン」は、おれの中で「十分におもしろいけど買うべきでない漫画」ということになっている。

けどそこを押してとりあえず買ってみた。帯の推薦文にくるりとかが入ってて苦笑。やはりそうした(イメージとしては、ファッションサブカル新規参入組的な?)客層相手の愛蔵版商売か。とか知ったふうな口を叩いてみるが、しかしおれはいまだにそのくるりというひとたちがどういう音楽グループなのか知らないし、音楽を聴いたこともないのだった。大概だな。まあそういうのはいい。愛蔵版漫画を買う場合には、一度にまず二冊を買うのがよい。一冊だけではシリーズのノリや空気が十分に掴めないので、必要なくズルズル買ってしまう危険がある。二冊読んでおもしろければ続けて最後まで買えばよく、二冊でもまだよくわからんなと思ったときは、それはたぶん最後までよくわからんのでそこで止める。そのぶんの納得力として愛蔵版の二冊の厚みは十分よ言ってよい。

…で、読んで、おもしろかったけど、やっぱりおれは「真説 ザ・ワールド・イズ・マイン」買わなくてもいい側の人類だったっぽい気がするな。失敗した。漫画喫茶が適切な距離感だったか。とはいえ無駄遣いを怖れては殻を破る蛮勇は振るえないし。こういうこともあるということか。とりあえず、この二冊はどうしたものか。誰か続き買うひとにあげるか。