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randam_butter ひっそりコミケ慰労会

C さんが上京してくるというので、時かけ感想会の二次会を途中で抜けて参加させていただいた。おもしろかった。

  • なぜかヤングアニマルで連載開始した漫画版「キミキス」で激論。
  • あまりに議論が過熱して、O さんが勢いよくページをめくった拍子に紙を破いてしまったほど。
  • 無駄にエロい。童貞的にエロすぎる。「SALAD DAYS」だの「BOYS BE…」だのとヌルいことをやっている週刊少年漫画と一線を画すため、ヤングアニマル誌上の連載漫画としてひとまず「この漫画のノリはどこまでか」の基準を設定しなければならないのである。それでなくとも「越えてはならぬ一線」「決して越えられぬ壁」などが立ちはだかるデス戦場においていかなる火遊びがおっぱじまろうというのか。初回から飛ばしまくっている。まさにヤングでアニマルなキミキスといえよう。しかも「キミキス」終わって次のページ開いたら「デトロイト・メタル・シティ」という並び。すわ悪魔的な作為が!と一瞬思ったけど、そのあとパラパラ雑誌全部流してみたら、ヤングアニマルてマジで「エッチなかんじの漫画」「バイオレンスなかんじの漫画」の完全二択なのな。エロ・バイオレンス・エロ・エロ・バイオレンス・エロ、みたいなかんじで頭からケツまで全部。ゆるい四コマギャグの部分だけがオアシスという。ものすごい純化。それでいいのか日本。あと DMC は、ちゃんと読んでもちゃんとおもしろく出来ててすごい漫画だなあと思った。
  • 女子を覗き込むアングル問題
    • 登校時の「玄関で座ってる妹」のコマと、校舎屋上の「誘ってくる摩央姉」のコマ。たぶんこの二つは主人公の身長設定や作劇上の意図というよりは、単純に「描いてて気持ちの良い(そして読者にとって見たい)角度」であることを優先したコマであるはずだ話。
  • 二つの「次の見開きへの溜め」問題
    • この回では、次のページをめくるときに「期待させつつ一旦溜める」意図のある見開き最終コマは二箇所あり、ひとつは上述の校舎屋上の「誘ってくる摩央姉」のコマで、もうひとつが(格闘技で例えると)「首相撲→膝蹴り」へ以降する直前の摩央姉のコマ。
    • 前者は現代的に優れた用例といえる。話の流れやキャラクタの視線方向は合理的な溜めを作っているし、そしてページをめくることで一気に(まだるっこしいステップを)飛躍する展開は、「ここは袋とじであるべきだ」というくらいに技法として正しい。
    • しかし後者はイマイチである。なんといっても最終コマで一旦完全に流れが止まっている。「溜め」でなく「停止」だ。このあと次のページへ以降するために視線が迷うことがない。そして実際にページをめくったあとの展開。これはこれでアリとはいえるが、しかし一旦のクールダウン感は否めない。その意味でこれは「期待させつつ一旦溜める」の技法として正しい例とは言いがたい。ていうか、むしろこのページで「次週へ続く」ならアリ。
    • しかしこの回で最もエロさを期待させるのが、この後者の溜めコマであるであることもまた疑いない(詳しい解説は省くがヒントは「脇」)。
    • ふつうの漫画であれば、「紙面を滑る読者の視線の流れ」が淀みなく設計されてあることが望ましい。しかし今作「キミキス」のようなエッチなかんじの漫画の場合は少し事情が違い、ところどころに「どうしても童貞が視線を吸い寄せられざるをえないポイント」を本来のルート付近に散在させ、迂回したり反射したり溜めを作ったりして「視線をくすぐってやる」という意識がなければ一流とはいえない。
    • つまりエッチなかんじの漫画においては、作者はその構成の「アンバランスさ」をも魅力として自在にしなければならないわけだが、その意味において後者の用例は、初回からなかなかの「アンバランス仕事」であったと評価できるのではないか。
  • 摩央姉のキスポーズコマをコンビニで実寸程度まで拡大コピーして「使用」してこそ真の童貞スピリッツ話(もちろんコピー決行は深夜、学生バイトの店員のひとの不審げな視線に背中を向けて、脂汗垂らしながら倍率を調整しなければならぬ)。

というようなかんじで更けていった新宿の夜。K さんに「ずっとこんな調子だったんすか」と聞いたら、最初はそうでもなかったんだけど、だんだん手がつけられないかんじになって…みたいなかんじだったとのこと。まあ酒の勢いはあったにせよ、オタの二次元ギャルに懸ける情熱は、肉体年齢を超越するのだなあとしみじみ思った。とりあえず PS2キミキス」をプレイするためのモチベーションはおおいに上がったのでよしとしよう。