ジェネレイターガウル
おもしろかった。
- 全 12 話。最初を見逃したがだいたいオッケーだった。一クールものは一息に見れるのでおっさんオタにやさしい。
- セルアニメの質感は 1998 年作品。作画のレベルは高め安定。というかまったく崩れない。
- ヒロインの茶筒は、当初とにかく気になったが、後半になってくると茶筒のない女子キャラのほうが逆にアンバランスに見えてくるから不思議。あと一箇所茶筒の指定ミスっぽいカットをみつけたが、アングルの関係で見えなかっただけだよなあれはたぶん。
- タツノコ作品。おれの場合人間サイズちょいでかめクリーチャーヒーローでちょっとまえでタツノコプロ社といえば「宇宙の騎士テッカマンブレード」の印象が強いので、その流れを受けてのジェネレイターガウルと捉えた、が、リリース当時の情勢を一言でいえばエヴァンゲリオンショック後の世界であり、ジェネレイターガウルは当時どちらかといえばエヴァンゲリオン系の作品として見られていたようだ。まあ確かにそういやそうだなクヴェレとか auge とか地方科学都市とか。
- 茶筒についてはかなりのひとが言及している。やはり気になるよね。煙出るし。料理決戦のとき自分から取っちゃうし(「あれが抜けるとヒロインは死ぬ」とちょっと思ってた)。あと、やけに固執していた大家と店子論と絡んで(←お約束を不自然に強調することで半自覚的な世界でラブコメキャラを「馬鹿のまま維持する」の仕組みってちょっとつらいよなアニョータ度が高すぎて。その一線を越えてしまうと現実とアニメで二者択一を迫られかねない気がするのでさすがに支持しかねるというか)、なんかへんな宗教のあれかとか余計な心配をちょっとしてしまったよ。
- エヴァンゲリオンショックの実体がなんであったかといえば、「なんでもエヴァみたいなアニメになる」といった作品側の現象というよりは「何が出てきてもそこにエヴァを見てしまう」という視聴者側の現象であったかと思う(どちらもあったんだろうけど、比重の問題)。当時のアニメ感想日記系のログをいくつか漁ってみたけど、ガウルてあんま褒められてないんだよな。エヴァの二番煎じであるとか劣化コピーであるとか要素をごちゃごちゃ突っ込んでみたが混じってないとかタイムパラドクスがアレだとかいう。で、ともかくそこで比較対象として出てくるのがエヴァ。ううむ。いままでエヴァンゲリオン以前と以降の世界って感覚的に理解しかねてたところがあるんだけど、今回ガウル感想を探してみてはじめてその空気を追体験できたような気分になった。
- 一見不要のキャラにも存在理由があったほうがなんとなく(人間模様として)綺麗なんだけど、逆に序盤でいかにも不要っぽく描かれるキャラにはどうせ最後に重大な存在理由があっちゃうんだろうなーという見方ができてしまい、そこはやや難だよなあと再確認(因業と救済のセットがわかりやすすぎるうえに、おれの場合それを必ずしも欲していない問題)。そこを踏まえてしまうと、理由なく存在したり理由なく死んだり生き残ったりするような描写でリアリティが説明されてしまうアニメもまた、それはそれで歪みに対する矯正意識が働いてるように見えてしまうというか。ううむ。
- その点で少女革命ウテナなどは、うまいことやっていたのだなあ。
- 最後の蝶が第一話の冒頭につながってるんですよーと教わった、遅刻してきたのでそこ見逃してる。
もうなんかどうにも眠いので感想まとめは明日の日記に回して寝ることにする。