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逆転裁判 3

三話のあたりで日記が途切れていたが、現在は最終話の終盤。いよいよすべての真相が!法廷バトルは頂点へ!…というかんじなのでとりあえず感想メモ。最終話は、最初やったときもむずかしく感じたが、再プレイでもけっこう間違うなー…そうか、そうだ、「むずかしい」じゃなくて「間違う」だ、逆転裁判の難度感覚は。べつにむずかしいわけじゃないのだ。答えは必ずあるんだから。

  • 法廷パートの突きつけ失敗時のメッセージをスキップできないのはちょっとストレス
    • 逆転裁判はシリーズが進むごとに既読スキップまわりが快適になっていったけど、失敗メッセージについては 3 でも既読フラグが立たないのか、飛ばせない。まあこの「わかってる文章とウェイトを飛ばさず読まなきゃいけないこと」自体を裁判長から与えられたペナルティと思えばそれはそれなんだけど。
  • 最終話のアイテムは発見が困難
    • 殺害現場の杖」と「殺害現場 2 の印籠」は、どっちもけっこうみつけるのに手間取った。気付くことができさえすればどうってことないんだけど、それまでがみつけてもらうためにあからさまに示してあるものばかりだったので、ちょっとでも隠されると詰まるかんじ。ここへきてはじめてゲームがシナリオの順調な進行を阻みにきたなというか。それでもわかりやすい部類ではある、のか。
  • 綾里家の背景話など聞くと、真宵やはみちゃんは健気に頑張っとるんだなあと感心する。

あと、

  • 逆転裁判シリーズは近視眼的であることを正義としている構造なのに、全体を俯瞰する視点を持たせることで迷わせたのが、3 の難度感として表れているのかな。

ふつう裁判ゲームといえば、この証拠をつかってなにを証明して、それによってこれを証明しよう、みたいにプレイヤに裁判の流れをデザインさせようみたいな設計に落ち着くところかなと思うところ、逆転裁判はそれを逆転させている。逆転裁判では法廷シーンに突入した時点で足りない証拠はなく、とにかく目先の尋問で矛盾をみつけていけばよい。これによってGBA に収まるゲーム規模になり、ルート的な詰まりもバッドエンド確定もなく、とても親切なゲームになっている。ただしこの親切さには根本的な問題があり、プレイヤは自分で裁判の流れをコントロールしたくなったとしても、それができない。真相や核心に至る道筋は定められていてシナリオがそこに至るまで明らかにされないので、それは最後に明らかになればよく、先に気付いたとしても意味がなく、むしろ逆に迷いが生じるので途中の気付きは邪魔となる。

逆転裁判をスムーズに遊びたければこの証拠を使ってあれを証明できれば…とか余計なことを考えてはいけない。それは順番が逆だからだ。プレイヤは問題を提示できない。裁判長や判事の質問に答えるだけ。だから現在のってる尋問のサーキットだけを見ているのが正義で、それ以外の余計なことに気を取られていればミスにつながる。

もちろんゲーム外ではそんなことではいけない。目先の矛盾にとらわれていては核心を見失い、議論が迷走する。だから大局も見なければならない。逆転裁判のゲームプレイが目先の視点だけで問題ないのは、千尋成歩堂を適切にリードしているからだ。千尋が見ててくれるから、成歩堂の猪突猛進は正しい方向へ向かい、いずれ必ず真相にたどりつく。逆にゲーム外には千尋が居ないので、我々は自分の目先から遠くまでを自力で見通し、正しいかどうかを検証する必要がある。

で、逆転裁判 3 の話に戻ると、今作にはけっこう「真相系のヒント」が多いかんじするんだよな。それは伏線ともいうし、それ以外でもあるんだけど、プレイヤに先の進行をあらかじめ予感させる要素がけっこう散りばめてあるかんじ。なにしろ話も大きくなってきているので接着剤や編み糸は必要になってくるし、終盤に向けて集束していくそうしたパーツ群は読みものをおもしろくするわけなのだが、でもそれ「プレイヤがする仕事」とはあまり関係ないのだ。大局の話だから。それは千尋とかが担当してるので。そういったことに関しては、成歩堂は受け取るだけなので。だから、読んでておもしろいそうした要素がゲーム上ではプレイヤに誤指摘を誘うトラップ的なものとして存在しちゃってるんじゃないかなあという気がする。「上を向いて歩こう」と歌いながら足元の石につまずいて転ぶかんじ。まあ、おもしろいので、いいんだけど。うーむ。