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ネタバレ問題

最近、Google とか Bulkfeeds とか、web において誰でも活用可能な検索力が最強に強まってきつつあり、そこで感じるのが、儀礼的無関心http://artifact-jp.com/mt/archives/200402/chinko.html)とかと微妙に立体交差している気がしなくもないがべつに交じり合ってはおらずどちらかというとまったく違う、「検索やアンテナには取得してほしくない文章をいかに隠すか」、つまり、ネタバレをどう扱うかという問題だ。

というか先日逆転裁判Bulkfeeds 検索したらのっけから最終話の犯人の名前が引っ掛かって参った。

これはべつに誰が悪いってわけでもない、知らない者が知るものの情報に心得なくいきなり到達できてしまう状況の背反、ウラシマ効果ものの SF 作品などで口をすっぱくして語られてきた、個々の世界と時間流の違いによる悲劇のひとつ。数十年前に地球を旅立った最新鋭探査ロケットを、数十年後の人類の民間宇宙船がワープエンジンで追い越してゆく。シュバルツシルトに取り込まれて死への数分間を過ごす夫が、数十年後に老婆となった妻と再開する。心が準備するよりも速く情報と交わることのできるようになった情報科学社会。携帯電話が、インターネットが、超高速でひととひとの距離を縮めて交通事故を誘発する。アウトバーンにだって速度制限のある現代においても、インターネットの時速制限はいまだ制定されていない。

映画とか見て感想を日記する場合、そんなものさっさと書いておかないと忘れるので書くが、それが早ければ早いほど未見のひとへのネタバレ危険度が高くなってしまって取り扱いがむずかしくなる。Google とかの場合なら一ヶ月とか半月とか間隔があくのでまだマシだが Bulkfeeds の場合もう速攻でネタバレ大爆発。まあおれの日記の場合 weblog ツール使ってないし RSS 関係の問題を心配する必要はないんだけど、それでもはてなアンテナとかの心配はする必要がある。

web 日記がこれまで編み出してきた代表的なネタバレ隠蔽テクニック(?)としては、以下のようなものがある。

  1. 文字色を背景色と同じ色に指定(HTML)
    • 「bgcolor が #ffffff だったら font color も #ffffff にしてしまえば、領域選択しなければ文字が読めない」ことを利用したテクニック。最も基本的なネタバレ隠しで、いまでもけっこうこれをやっているページは多く見られる。
    • ただしこれはアンテナやサーチエンジンなどのテキストだけぶっこ抜いていくやり方に対してまったくの無力。一応アンテナ対策としては「ネタバレ前に注意書きや、十分な量のテキストを置いてアンテナ取得文字数をなるべく埋めるよう努力、かつアンテナが更新されたあと速攻でなんでもいいからページを更新して、ネタバレ箇所が取得されているテキストを上書きさせる」などがなくもないかんじというか。
    • あと、べつにこれに限った話ではないけどアンテナ対策を考えるうえで「ネタバレを含む行の誤字脱字はヘタに修正できない(最新の更新としてアンテナの先頭に表示されてしまう危険があるから)」という問題も。
  2. ネタバレ箇所の手前に強制改行(<br>)をたくさん入れる
    • 主に 1 と併用される。スクロールバーを送っていかないとネタバレ箇所に到達しないため、読者の自己責任感を高められる。また、無駄改行がドカドカ入ることになるので、文字や行数の制限のあるアンテナに対してはある対策効果がある(?)かも。
  3. 文字色と行色と同じ色に指定(CSS
    • 行(インライン)ではなくふつうに背景(バックグラウンド)の色でもいい。1 の発想を HTML から CSS に移植したもの。ゆえに欠点も 1 に同じ。現在おれの日記で使っている。こんなかんじで→ネタバレ
  4. title 属性を使う
    • ごく短文のネタバレの場合、title 属性を使った回避法もある。
    • こんなかんじで→「ザクの犯人は○○」(←該当部分にカーソルを置く)。
    • これはアンテナやサーチエンジンに対しても有効と思われる(プレーンテキストではネタバレ部分は「○○」としか抜き出されない)が、しかしこのやりかただとネタバレ部分にマウスを置いていちいち確認しつつ読まないといけないのでちょっとでも長い文章になると読むこと自体がむずかしくなってアレだし(例→)、このやり方を一度でも採用したページは「ほかにも隠しコメントがあるのではないか」というような無用の疑念を抱かれてしまって具合が悪いというか、なんとなく公明正大感が薄れてしまう。
  5. コメントアウトを使う
    • HTML ソースに書いてコメントアウトする(こんなふうに→ <!-- ネタバレ -->)。4 の方式をより堅牢にしたかんじというか、これはもうソース開いて読まないと読めない文章であるため現時点でとりうる最強の策かもしれない(このうえさらに noindex nofollow noarchive とかしておけばなおいい、のか?)。が、せっかく HTML でページを書いてるのに「それを読もうと思ったら HTML 形式では読まないことが正解」というむつかしい状況を作り出してしまう。
  6. 各種スクリプト等でポップアップ
    • これはけっこう妥当な策で、かつ見せ方にもかなりの自由度が取れるのでいい具合なんだけど、ある程度知識も必要なことと、あと「機能のないブラウザでは表示されない」「機能を OFF にしていると読めない」などといった問題があって、あまり採用されていないかんじ。

ほかにもあるけどとりあえずこんなかんじで。

まあ正しいのはたぶん別ファイルに分けてリンクだけ張って、そのファイルにはサーチエンジン避けとかしとけばいいんだ。というか根本的には web 上で公開しなければいいんだ。けどもそれはけっこうめんどくさい。別ファイルに切り分ける作業もめんどくさいし「web にアップロードしない用の日記ファイル」がローカルに溜まっていくのはそれはそれでけっこうややこしくなるというか(←管理すべきものの種類が増えると頭がこんがらがる)。一覧性も落ちる。のでなるべくファイルひとつで完結させたい。けどもネタバレご開帳しまくりでは世間様にご迷惑が及ぶ可能性がある。矛盾なく解決できないのかこの問題。

というわけでアンテナとかサーチエンジンには以下の機能を実装してほしいなあと思っている。

  • CSS とかなんでもいいけど、特定の class(的なもの)に囲われている範囲のテキストは、そのまま取得せず、代替文字に置き換える」というチェックボックスを追加

具体的には、たとえば「<span class="spoiler">ネタバレ</span>」を「########」に置き換えるサービスとか(←ネタバレは英語で「spoiler」というらしい http://cgi.no-ip.org/MT/archives/2003_08.html#000334)。どこかのひとがはじめて普及してデファクトスタンダードになってしまえば勝ちみたいな未来。デフォルトで全部置き換えるのは「ネタバレがどうのとかうざってえのでサクっと全部みせろ」という本来的な欲求に対してこれまた不誠実なのでその機能は ON/OFF できるべきとして。

それとは別にあれかもしれない、子供にやさしい検索エンジンであるところのキッズ Goo(http://kids.goo.ne.jp/)みたいなかんじで、「ネタバレを含むページは(このページはキッズ goo のパニッシャー精神に抵触したためひょうじしないよ)とか言って表示してくれない作品感想検索エンジン」みたいなのとか出たらおもしろいかな、有効かどうかはわからないけども。