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エルミタージュ幻想(RUSSIAN ARK)

エルミタージュ幻想

うーむ。

なんか意外なところで予想以上に感動してしまった。なんだこのかんじは。不随意筋に電極つっこまれたみたいな。これが芸術的っていうことか。実験的っていうことなのかもしれない。この映画、すばらしくすごいってわけじゃないと思うんだけど、どことはいえないがなんかすごい箇所がある。最後のあたりの浮き上がってこない情動の大波もすごい。ふしぎ。

ただはっきり言えることは、やはり「このコンテンツを DVD という形でおれが私有する」という形態を結果として取らなかったのは正解だった、という思いがあるということだ。他人が所有するものを鑑賞する、という感覚で見るのがもっともよい。どうがんばってもおれはエルミタージュ幻想の感受性を私有できない。歴史的民族的(そしてなにより感情的)な理解をこの映像に対して行うのはむずかしいのだし、あとなんというかたぶんこの映画を撮ったひととは情動を処理する仕組みがかなり違う。それに対して「金を使うことのできる仕組みが DVD のディスクを通じて存在している」ことは、罠だ。「おれはこれに金を支払うこともできる」という錯覚に囚われてしまえば、いずれ落とし穴にそれと気付かないまま落ちるだろう。