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ムラ社会関連

インターネット見てたら「クソ田舎に行ったら、そのへんのおっさんが町内とかの役持ちになった途端異常に尊大な態度で振る舞うようになって辟易」みたいな話読んだんだけど、えークソ田舎ってあんまそんなかんじしないけどなと思ったので以下雑記。

  • 狭い集落の中で偉ぶったりしたら、役が外れたときに復讐されて面倒だから、結局「制度としての役はあるけど、それと別に、集落内の長く続いてる階級構造のほうに権力の実態があるので、そっちの構造に寄り添う形で三役とか回していかないとうまく回らなくなる」「役になっても、集落の権力構造の中でえらくないなら偉ぶれない」「というか集落の(実質的に)偉いヤツは、面倒なので子分を役につけて使いっ走りにする」が鉄板じゃねえの。この場合の権力というのは、
    • 「家柄」:本家が分家の、地元民が新参の、反発を抑えつけるために使う。
    • 「不動産などの資産」:相続をちらつかせるなどして、親が子の反発を抑えつけるために使う。
    • 「子供の頃からの人間関係」:同年代同士のイニシアティブの取り合いで、子供の頃のついた順位が一生変わらない。
  • …以上、主に三つの組み合わせで出来ていて、まぁこれら全部捨てる気があればいつでも離脱できる、けど三つとも捨てるというのはこれまでのセーブデータ捨てて人生やり直すということなので面倒、というあたりで田舎者は集落にバインドされ続ける。
  • ようは「力による逆転」「実行力があるやつが偉いみたいな価値観」を抑えこむための構造で、まぁ能力で順位が決まらないので近代人としてはやってられねーというかんじだが、そのぶん極めて安定した集落構造を維持できる。まぁ実際下剋上みたいなのってたいへん刹那的で、力関係を「現在」にだけ限った価値観なので、過去未来まで含めた総合的な判断では、どう転んだほうがよかったのかはわかりかねるようなところもあって、なんというか善し悪し。
  • ↑の要素に従うと「本家筋の(家柄最強)」「長男の(相続最強)」「ガキ大将(同年代順位最強)」がムラ社会における最強の地位ということになる。
  • …で、こういう権力って、元々それらと関係ない新参には一切効かないわけなんだよね。そして村の人間は「自分たちの階級構造に入ってない人間」とどう接していいかがわからない。だから、よそ者との距離感がわからずに、なんとなく疎遠にしていると、「閉鎖的な集落はよそ者に冷たい」ってなる。
  • だから、そこは村の権力者が、いかにして自分たちの階級構造に新参を組み込みつつ、新参側からも参加してもらうか、という窓口になってやらないといけないし、また新参のほうも「とにかく階級構造のどこかにぶら下がらなければ、集落の中で一員とは認められない」ということを理解して、どこに属するのが都合がいいか、どこになら無理なくぶら下がれそうかをなるべく短期間で見定めなければならない。
  • そして、そういう場面で大事なのが、近年社会が若者とかに期待している「人間力」ってことでしょー?

公平や平等みたいなものがどんどん終わっていって、これからはみんなが公然と身贔屓をする絆(コネ)社会になっていく。とはいえ景気は悪くなって(各小単位からあぶれた人々によって)流動性自体は上がっていくから、とくに若いひとはそうした「身贔屓集落」を転々とするような事態に陥っていく。そういうなかでコミュニケーション能力、人間力みたいなものがないなら即死だ。それを危惧するおっさんたちと、若者のあいだで全然話が通じてない的な。