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最近のアニメ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがない関連

引き続いて(http://d.hatena.ne.jp/matakimika/20110624#p2)の視聴メモ。

  • 主人公に普通に友達が居てスゲエ。会話プロトコルが完全にオタクなのはご愛嬌だがナー。
  • 主人公にハイスペック幼馴染女が居てスゲエ。しかも犬ちっくだな。はやく結婚しろよこいつら。
  • で、そういう幼馴染を放っといてクリスマスに妹の用事に付き合っている主人公の心理が皆目わからん。この男、妹になんぞ一切こだわることなく自分で勝手に幸福な人生を送ることが可能なのに…。
  • ところでこの、黒猫の貧乏シーンを垣間見てしまうときのおれに宿るデジタルな罪悪感は何だ。
  • 妹がアメリカに行けるのに行きたくない理由がなさそうに見えてしまうな。やっぱ深夜アニメが見れなくなるからなんだろうか。
  • そういや乃木坂と俺妹って父親ボイスが一緒だよな、というか碇ゲンドウ。ここで人文ラッパーならエヴァ以降の父性がどうのとこうのと一席打つところだ。
  • 全部見たので俺妹アニメ感想エントリをひととおり答え合わせしてまわった。やはりおれのよくわからないところに問題設定がされている。
  • 俺妹の説得方法は、かんたんに言うと「オタク趣味認めないと、あたし今後せっかくの青春時代を洗脳目で過ごすことになるけどそれでいいのね!」という脅迫なので、近親者や親友にしか通用しない、けどまあそこいらへん以外の利害関係者はべつに説得する必要がないので、いいのか。そして妹となんの利害関係もないおれにしてみれば「おまえの青春が真っ暗になることが、おれの何の不利益になるんだ?」というかんじになるのは当然で、説得されない。ようはその説得がはじまる前に、おれは彼女のキャラクタを好きになっていなければならなかった。
  • 最適幼馴染もクラスの馬鹿友も居るしとくに問題ない人生のポテンシャルをすでに持っている主人公の、妹に対するコンプレックス感がやはり不明だった。キャラクタ相関的には持った方が自然だし、持ってる前提でしか展開しないようにストーリーは推移したので、持っているはずだけど。そこいらへんをあまり画面から説得されなかった。出来のいい妹の居る兄界隈では自明すぎるので説明不要な感覚なのだろうか。もっと洒落にならない汚物としての扱われ方や、家庭内での空気っぷりなどがあれば「うわーきつそー」と思ったのかもな。妹が獲りまくったトロフィーの棚見て複雑な表情で佇むカットとか。
  • あと主人公の非オタアピールが全然なかったのは、乃木坂春香の秘密からより一層の洗練だ。「オタクそのものではないがオタク趣味を理解し擁護する度量もあるオレ」の実践者の振る舞いが「どう見てもオタク」でありつつ、「オレはオタクではない」という自己アピールも余計な枝葉だったというわけ。否定や無視は野暮であり、ダサいものに興味はないので最初からそれがないものとして描くという、あずまきよひこ氏作品的手法(http://d.hatena.ne.jp/matakimika/20090518#p1)、それに近い。でもまあ、もとからの趣味や興味関心の描写が全然ないので(エロサイト閲覧くらい)、妹の趣味に付き合うことで生じるコンフリクトがなく、これまた説得的ではない。そしてもちろん説得される必要はない。非オタ高校生の暮らしや考え方のリアリティなんぞ、オタクのおれからすればなんの興味もない。

で、こんだけ書き連ねた「説得されない」の諸要素は、たぶん原作をアニメ化する際に丁寧に切除された部分なのだろうね。だから俺妹アニメ感想エントリ群を読んでの答え合わせに詰まるわけだ。原作読んだらもうちょっと主人公はルサンチマン野郎なのだろうし、妹にはもうちょっと魅力のフックがあるんだろうし。でもじゃあ原作読んでみようか、というふうには不思議とならない。なんだか出来のいいアニメだったんだよねー。ツルっと楽しめてしまったので、なんだかそれで満足してしまった。