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ブログエントリタイトルのやりこみと形骸化の二極化の前景化

  • Twitter 的なミニブログのよいところは、本文だけ書けばよくてタイトルが要らないところだよね、メールもタイトル不要にしていくのがクールだよね、という流れに最近の世の中はなってるかんじだ。ようは「チャットのように使えるのが一番ラク」ということで、特に新しさとかではないが、傾向とはいえると思う。そのことをおれは、「どんどんエントリタイトルがルーチンワークになっていくブログの」を RSS リーダで眺めるたびに思い出す。
  • ブログ自体のタイトルならともかく、「エントリのタイトル」という要素は、日記系日記サイトの管理者としていえば重要ではないのだ。要らないと思っているから、事実おれの日記も「最近の○○」というテンプレートで埋め尽くされている。というより、「あとで検索ワードとしてべんりに活用するために、同じ話題のときはなるべく用語揺れがないほうがいい」という考えもあって、その一環としてタイトル部分を統一しておくのは合理といってよい。元々日記系日記ブログは「同じような内容の文章を延々スタックし続けることにより、年単位とかのゆるやかな質的変化を自己観測して楽しむ」というたいへん暢気な趣味なので、個別のエントリがユニークに認識可能であることに大した意味はない。ありなしでいえば、たまにはやらんとマンネリになるので、あったほうがいいけど。
    • あ、エントリタイトルは重要ではないが、タグは日記系ブログにとって大変重要だ。これあるがために、おれは HTML 手書き日記からはてなダイアリに移ったといってもいい。さらに蛇足としてブログツールを使う前「あれ便利そうだな」と思った機能はもうひとつあって、それは URL の自動リンク機能だった。
      • もともとおれが、伝統的な「リンク先のページタイトル文字列をリンクにする形式」から「リンク先のページタイトル文字列と、その URL を併記」という書式に変更したのは「俺ニュース」(http://www13.xdsl.ne.jp/~techle/)の書式をみてなるほどと思ったからで、「URL 書いたらツールが自動リンクしてくれるから」ではなく「リンク先の URL が(ステータスバーで確認しづらいほど)冗長だったとしてもページ上で確認でき、ブラクラその他の不審なページかどうかを、チェッカーにかける前にある程度推測することができるから」という理由だったので、ブログツールを使う前は「URL の文字列をリンクにする形式」を手書きしていた(といっても定型タグを辞書登録してはいた)。これが何も考えずコピペ一回で済むのはラクだよね、という話。まあ余談。
    • ミニブログ自体にそういう性質が必然的に備わっているとは思えないのだが、たまたま現状は「検索性って何スかうまいの?」みたいなサービスが天下取ってるかんじだから、あんまアレだが、ミニブログだってタグ整理だけはできたほうがよい。Twitter の場合は、一応ハッシュとかはあるが、あれは多数の人間の発言を取りまとめる意味のほうが重要な機能で。そういうんじゃなく、個人の post をタグ抽出で絞り込んだりできたほうがいいんじゃないかっていう。
    • そういや Instagram にもハッシュがついたな。まあどこもやってるな。
  • …だいぶ話が飛んだが、ブログツールは日記系のためにだけあるわけではない。ジャーナル系ブログの書き手として考えれば、タイトルは有意義な要素のはずなんだよ。冒頭一文に本文のエッセンスを集約するという作業なわけだから。書き手というより(素朴ながら)編集者的な視点がその要素にはある。
  • というわけで、ブログサービスにはやっぱりタイトルという要素は必要だが、その入力 UI 設計が間違っている。べつにリアルタイム web 化が進行して時流が変わったからではなく、元々間違っていたと思う。ブログはプロも使うとはいえ世の中の多数を取り込もうと思うのならやはり第一に素人のものであるべきだし、素人は筆走って自分がなにを書いたのかを書き終わるまでよくわかっていないものだから、つまりエントリタイトルは、本文を書いたあとに考えるほうが合理的なので、入力フォームの並びを「(旧)タイトル→本文」から「(新)本文→タイトル」にしたほうが、作業手順に沿うはずだ。
  • Permalink 以降であれば、書きたいことは 1 post につき 1 件であるべきだから(分割可能なものは何でも最小単位まで分割されるのが現代だ。Twitter の 140 字ですら全文でなく部分引用されることがありうる。という意味では長ったるいブログエントリなどどう配慮したところで八つ裂きにされる運命なんだが、それだからこその最適化は必要だ)、本文を書き終わったあと「あれ、すっきりタイトルが決められないな」と思ったら、それはエントリがごちゃごちゃしてるので二つ以上に分割すべきだという指針にもなる(つまりタイトル付けは本文のチェック作業を兼ねうる)。そういう点でも、先にエントリタイトルを決めるより、後でエントリタイトルを考えるほうが合理的だ。

必然、ブログツールのユーザのうち最も熱心にエントリタイトルをやりこんでいる界隈は「センセーショナルなタイトルで動員数を集めたい広告(収益モデル型)ブログ界隈」ということになるわけで、そのやりこみ具合は目覚しいものがあるわけだけど、いっぽう一般ブログ側のタイトルやりこみ欲衰退のスピードも最適化が速すぎであり、ちょっとひどいギャップになってしまっているなあと思わんでもない。