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Google 信者的なスタンスを便利に活用、とは何か

人類が獲得した新たな公共空間であるところのインターネットを、好き勝手に利用したりしなかったりするための免罪符として、Google 社は最高であり Web 2.0 は万歳である、ということにしておく、というライフハックをこれまで便利に活用してきたという経緯がある。じゃあそれがいったいどういうことだったのか、ということを微妙に書いてなかったと思うので羅列。

  • Google とは何か
    • Google とは便利な web サービスであり、Google 社はそれを提供している会社だ。
  • Google 信者とは何か
    • Google 信者とは、己のインターネットの発展に懸けた夢を Google 社に託す人々だ。
    • インターネットはこれからどんどん便利になる、はずだ、実際どんどん便利になってきている、みたいなことは、インターネットがあまり便利ではなかった頃から言われ続けてきたし、たぶんまだもうちょっと便利になるはずだが、一方で、このフロンティアにはそろそろ限界が見えてきていないか、あるいはより拡張していったとしても、自分たちはもうそのスピードに追いつけないのではないか、みたいな翳りも感じられていて、そうしたなかで無邪気にも思える Google 社の高度経済成長的躍進、宇宙開発的ビジョンの数々は他人事としての一服の清涼剤、あるいは無限に成長していく夢を支えるきらめきのようなものであり、悲観的には「そろそろもうダメかなと思いかけていたけど、Google 社ならインターネットをもうちょっと便利にしてくれるかもしれない、しかもその恩恵を我々にも取り出しやすく提供してくれるのかもしれない」、楽観的には「インターネットは便利になる、もしかしたら我々の想像していたより速く、しかも予想を超えた規模で」みたいな男の子ドリームを賭ける対象として、Google 社への信者的視線の成立しうる余地がうまれた。みたいな。
  • Google 信者的なスタンスとは何か
    • どうにもならない困りごとを、なにかに丸投げすることにより、思い悩むことをやめて、人生を謳歌する方法のひとつ。
    • 「面倒なことや、もはや自分には手におえないことは、全部 Google 社がどうにかしてくれるのに違いない、そうに決まった」ということにして、不努力を正当化する。そのかわり、仮託する対象にとっての不都合については折り合いをつける。たとえば、こんな(http://d.hatena.ne.jp/matakimika/20060419#p1)ふうに思い込んでおけば、自分は情報の整理整頓の努力を放棄してよい、なぜならそのての後処理は全部 Google にお任せだから、ということになる(わけはないんだが、とりあえず自分の中でだけは合理的に納得できる)。そのかわり、Google 社がわりとやらかすヤンチャについては基本的に許容していく。もちろん不利益については対抗する自由があるので、Street View に関する問題についてはちょっとやりすぎかなァとか苦い顔をしてみせ、Buzz はよくわからんねえと渋い顔をして、Google Books についてはその他の信条や利害関係と照らし合わせて難しい顔をして悩む、程度のスタンスでも問題ない。
  • 何に困っているのか
    • かんたんにいえば、情報量増大問題と交通整理問題のバランスに困っているから、「Google 信者的なスタンス」の便利さが立ち現れてくる。
    • インターネットをインフラとして便利に活用するために、ネット上の情報は多ければ多いほどいいわけなんだが、際限なく情報が増え続けると、どこに必要な情報があるのかわからなくなって、結局これは使えないじゃん、ということになってしまうので、交通整理が重要だ。じゃあ、マッチングが追いつかないから情報の量をコントロールしましょう(=交通整理の邪魔にしかならないゴミ情報はインターネットから排除しましょう)、となってしまうと、隗よりはじめよの精神にのっとり、まず我々が黙らなければならない、という話になる。ブログ書くな、投稿するな、返信するな、チャットするな、メール書くな、Tweet するな、Reblog するな、半世紀 ROM れ。だが今更御免じゃろそれは。おれたち大量消費社会の申し子、ゴミを撒き散らす人生が大好きなんよ。じゃ、どうなればいいのかといえば、「我々は好きでゴミを撒き散らすが、それ以上の性能のゴミ整理収集ロボが大活躍するので大丈夫、しかもそのロボットはゴミを使いようによっては便利なものとしてリサイクルしてくれるのでエコでありロハスであり世界人類的にはトータルプラスでハッピー」というビジョンに生きればよい、たとえそのリアリティに信憑性がなくとも、自分自身にとって部屋の中が汚くなりすぎるまで、あるいは有識者に部屋の惨状がバレて警鐘を鳴らされるまでは有効。と、いうようなわけで、Google 信者的スタンスの誕生。

次の(イメージとしての)メガ交通整理システムが出現するまでは、Google 社にはがんばっていただかんと困る。