最近のアニメ - 鉄腕バーディ DECODE 関連
だんだん好きになってきたかも。毎週を楽しみに待つというところまでは行ってないんだけど。
- ずいぶん序盤に青い相棒が死んじゃって、あーこのキャラ好きだったのになーと思いつつグレンラガンの第二部など再視聴したりした。リーロンが似てるんだよね。リーロンより好き。
- 格別おもしろいと思ってないうえに、わかりやすい消費の仕方が固まっているアニメというわけでもないけど、見てるなー。つまり消耗品として提供されていないアニメで、当代一流というにはちょっと華がない気もしつつ、しかしいまどきに「消費されづらさ」というのは「売りづらさ」と読み換えられられかねんところもあってリスクを感じないでもない、というような自分の視線は忌々しいなーとか、考えつつ見ているような。
- 前にも書いたけど(http://d.hatena.ne.jp/matakimika/20080727#p3)、バーディの世界って冷たいんだよね。ぬるくない。宇宙人の陰謀の世界と、高校生の日常の世界があって、そして陰謀の世界が日常の世界に遠慮をしない。「都合のいい真実がウソの平和を守る(この場合、平和な日常の強度はかなり強い)」みたいなオタ好みの安定ではないんだよね。バーディ世界の日常の強度は相当弱い。陰謀側がやる気になってしまえば簡単に壊されてしまう。「今、たまたま平和であるのに過ぎない」感。これが、たぶん見ているおれを不安にさせる。
- 宇宙から来た連中の事情で地球の平和が勝手にひっかきまわされる感覚。というのは多分、「よくわからない大人の世界の事情でおれたち子供の楽しい日常が勝手に引っかきまわされる感覚」と重なっている。この世界で地球人は宇宙人より弱く、子供は大人より弱い。高校生の地球人というのは、最弱とおなじだ。知らない事情に振り回されて日常を奪われるのが嫌なら、成長しないといけない。
- ただの子供である主人公が、大人の世界に生きてるけどあんま大人じゃないバーディと同化している。そういう彼らがどうするドラマなのかを考えるとき、あの青い相棒がさっさと死んだことは、なんとなく納得できる。手助けなしに大人にさせるつもりなんだよ。ゆうきまさみ氏原作として考えるとき、この話は「子供が子供の力で大人に勝つ」ような幼稚な終わり方をしない。子供に負けてやるような優しさを持っていない大人の力に対抗するには、主人公も大人の力を手に入れないといけない。大人の力を手に入れれば、仮に平和な日常に戻ることができたとしても、もう子供ではいられない。とても普通なことなんだけど、あんま最近そういうものを摂取していなかったような気がする。
オタ最適化したモラトリアム全肯定作品が多いなかで、もしかしたら正調のモラトリアム破りが見れる作品なのかもしれない。