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藍蘭島 OP のメシの食い方が気になる

かっこいいご飯の食べ方

放映終わってずいぶん経つことだし、ひとから DVD を借りて「ながされて藍蘭島」をぽつぽつ見流したりしている。以前にも書いたことだが、あの OP のメシの食い方は変だ。いくつかのポリシーが衝突して奇妙な食い方になっているように見える。アニメの専門用語がわからんので曖昧な書き方をするけど、アニメのキャラクタ芝居を「自然なかんじ」と「かっこつけたかんじ」の二通りに分けるとすると、藍蘭島のアニメーションは全般的にかっこつけたかんじの作画で描かれる。メリハリの利いたアクションシーンとかで見るような、バキバキに決まった「アニメっぽい動き」というか、隙あらば見得を切るかんじというか。ギャグっぽい動きもここに含まれる。あのポリシーによる「(見得の)決まった」絵を基本としている。地味で自然な芝居を追求すると電脳コイルみたいなかんじになるけど、藍蘭島 OP はアクション基本の見得でメシまで食おうとしており、そこに日常芝居への意図も混じってるのでヘン、というかんじ、かなあ。

  • 開幕から。布団から起き上がる二人はわりと自然。(たぶん塩で)歯磨きしてる行人とうしろでメシ作ってるすずも問題なし。味見するすずは笑顔になるとき見得が決まってる。薪割りをする行人のカットは自然っぽいんだけど「薪をセットしたあと斧を振り下ろすまでの時間が異様に短い」というあたりがかっこつけ芝居感、そこにフレームインしてくるすずはアニメっぽい。で、そこから問題のシーン。
  • すずの味見時もだけど、このアニメ基本的に表情変化時はキメてくるかんじだ。
  • 盛りが大きい茶碗はヨシ。そこから箸でちょっとつまんでくるのは行儀がいい。
  • それを大口あけてモフっと食うところがかなり異様。行儀いいのに行儀が悪い。(日常芝居で)勢いを殺してるのに(ギャグモーションで)勢いつけてる。
  • もーれつア太郎」的な意味での「元気なメシの食い方」であれば、あの場は「どんぶり茶碗を口に当ててガーっと行儀悪くメシを大口にかき込んで、即座に「おかわり!」とどんぶりを差し出す」べきだろう。普通の芝居なら、大口開けたりせずゆっくり食えばいい。あのシーンの意図としては「すずが、行人がしあわせそうにメシを食ってるのを確認する」というステップが必要なのだろうけども…(行人の「無自覚なしあわせ感」表現として、食い方がオーバーアクションになってんだろうという推測)。
  • 基本ギャグテイストだけど、離島でのすこやかスローライフ感というギャルゲーテイストもあるので、まあ盛り上がり以降はドタバタで締めるとしても、その手前で本編の雰囲気を盛り込んどきたい、みたいな意図なのかなー。なんていうか、作った初日のカレーみたいなかんじで、肉と野菜がまだ喧嘩してるよーな印象。

で、行人の食い方のあとの、すずの食い方がまた異様で。同じように箸でごはんつまんで口元まで持っていったあと、行人みたいに大口をあけないぶん溜めモーションが少なく、一瞬で食うんだよねご飯を。食うというより「消える」かんじ。そういう修行なのだろうか、みたいな…。