「最近のゲームはムービーばかりが豪華」「続編ばかりですね」関連
昔のゲームはよかった勢のあるある発言例として挙げられがちの「最近のゲームはムービーばかりが豪華」「続編ばかりですね」関連が Twitter で少し盛り上がっている雰囲気だったので、増補改訂雑記。
- （実際に「ムービーばかりが豪華」とイメージされているようなゲームってどの時代らへんなのかに関して）ゲームにムービーが本格的に入るようになったのは PS/SS 以降だが、印象として指されているのはおそらく PS2 以降のタイトルだろう、という話。ジャンルでいうと RPG とかだと推測。おれは RPG 遊ばないひとなので知らんけど。
- このへんジャンル横断的にいろいろ見ている偉いひととかにちゃんと調べていただきたいような気もする。
- なんで主に RPG のことなんだろうと思っているのかというと、それが「つまらなさ」として指されているから。おれが RPG をつまらないと思っているという個人的な事情を別にしても、PS2 以降顕著に、ゲームのトレンドが RPG から外れていく（主流タイトルがアクション性を高めてゆく）ので、そりゃ RPG ばかり選んで遊んでるようなひとから見たら、「最近のゲームはつまらない」的な感想が素朴に出てもおかしくないわな、と。
- 脱線だが、ひとがワイルドアームズ 5 遊んでるの見てて、スライディングアクションするとき主人公が「スライディング！」て叫んでてほとんど絶望的な気分になった。高度に官僚化したゲーム開発は、「逆におもしろいもの」以外のおもしろさを生み出さない気がする！そんなきがする！
- でもギャルのローポリモデリングはさすが邦ゲー匠の領域だ、とは思った。
- ようは「最近のゲームはムービーばかりが豪華→いまどき残念なゲームばかりをお選びで」「続編ばかりですね→新規シリーズ開拓してないの？」っていう簡単な処理であって（ネットの場合の「インターネットなんて〇〇ばかりだ！」→「それは観測範囲が狭いですね。単にあなたが〇〇関連の情報ばかりを選んで見てしまっているからそう感じられるだけでは？」と同様）。ただ、そんな（ある種）わかりやすい極論相手にちまちま対応するような容易さというのは、作業感の高い邦ゲー的なテイストそのものなので、おれはあんま好きじゃないんだよね。
- というか「邦ゲーやり尽くして舌が肥えたところに新規開拓暗黒大陸としての洋ゲー」っていうチャンスが、この 10 年ですくなくとも 4,5 回はあったんじゃないかと思うんじゃけど…。じっさい、ミーハーゲーオタにとって現在の洋ゲーてとても口当たりよくて安全なエスニックさでかつそれなりにフレッシュじゃよ。「洋食という名の日本食」くらいには邦ゲー的な良さも取り込んでるとおもうよ。トイレットペーパーまで三角形に折ってある、みたいな濃厚な「おもてなし感」（← NG ワードだがここは敢えて！）を欲望するというなら、ちょっと違うかもだけど。
とかなんとか。
というかこのへんのフレーズ、おれの日記ログ検索してみると、このへん（http://d.hatena.ne.jp/matakimika/20060602#p1）から出てるっぽいな。当時ゲームノスタル勢界隈の定型句として挙げてるんだけど、べつにノスタル勢すべてがこんな物言いをすると考えているわけではないので、ここは不注意だった。今回話題に挙げられたような層ってのは「すでにゲームに熱中するようなことがなくなって久しい（というような自己の事情を外部に投射している）」みたいなひとたちのことで、「現在、（現代ゲーに対するスタンスを問わず）過去のゲームに熱中しているようなゲームノスタル勢」を彼らと混同するようなことがあればそれは失礼だ。から、そこいらへんは気をつけないといけない。
