生活の知恵
近所のスーパーに行ってチャーハン制作のため必要な材料一式を買っていたのだが、レジ列のおれのひとつ前に並んでる男の年齢がどうにもわからず困惑した。わりと夜中。魔都東京とはいってもあまり学生が出歩いてる時間でもないし、家の手伝いで買い物に来たというには夕飯時間に遅すぎる。けどその男体格からいえばせいぜい中学生くらいにしか見えない。正面から顔を覗き込むわけにもいかんので横顔をチラチラ確認するのだが、これも童顔、というか中学生そのもの。けど腰を溜めるかんじの立ち方や振る舞いの微妙な落ち着きなさからいって、動体としてみればこれは 20 代前半くらいと思える。べつにそんな年齢不詳の人間が列の前に並んでる程度のことでモヤモヤしても仕方ないのだが、引っかかるといえば引っかかるので、いっそ声かけて「すんませんあなた何歳ですか」とか訊こうかと思い始めた。それもなー。なんかなー。補導員っぽいしなー。
…と思いつつ視線を落としたら判明した。中学生じゃない。そいつすね毛がモジャモジャだった。このすね毛は中学生じゃないわー。なるほど昔「ひとを値踏みするときは足元から見ろ」みたいな話を聞いたけど、あれはこんなときにも使える Tips なんだな。