matakimika@hatenadiary.jp

WELCOME TO MY HOME PAGE(Fake) ! LINK FREE ! Sorry, Japanese only. 私のホームページへようこそ!

最近の読書

一日江戸人

杉浦日向子「一日江戸人」を見かけたので買って読んでいる。氏の著作ではどちらかというと漫画を読みたいひとだ。本のほうは読んだことなかった。文庫としては薄いほうでサクサク読めるが、一冊延々と「江戸ッ子」について解説する内容で、おもしろい。

本文より抜粋する。

百万都市江戸の半分は武家と僧。残り五十万の町民のうち六割は地方出身者、三割が地元民とのハーフ、一割が地元民ですが、「江戸ッ子」の条件「下町育ち」は半数、さらに三代続きとなるとその半数の一万二千五百。

つまり正真正銘の「江戸ッ子」は、江戸の人口のわずか 1.25 パーセントということになります。

…つまりこれはあれだ、ようするに江戸時代のサブカル話だ。藤沢周平「用心棒日月抄」シリーズとかに出てくるよーな田舎くさい「地方出身者における江戸」の対極。数百年経ってるので歴史風俗解説として読んでしまっているが、本当には江戸版の田中康夫「なんとなく、クリスタル」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AA%E3%82%93%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%8F%E3%80%81%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%AB)みたいなものを漠然と想定しながら、その読本のひとつとしてこれを読むのが正しいのかもしれない。現代の「なんとなく、クリスタル」は中学のときに読んでつまんなかったけど(まあ当時にはそれがどういう文脈の本であるか全然理解していなかったからというのもあるけど、いま読んでもたぶんつまんないだろう)、江戸版のそういう本があるんだったら読んでみたいな。考証が不可能に近かろうけども。