バーチャルとバーチャルの融合
GA. ニメが画ニメとなって復活するという。多少の痛みを伴ってでも開拓していかねばならない分野であろうから、今後もいろいろな会社がいろんなアプローチでチャレンジしてゆくだろう。
それと関係ないがついでなのでリアルとバーチャルの融合の話を書いておく。90 年代にはマルチメディアがインタクティブでオンデマンドだからすごいだろう的なフレーズによってリアルとバーチャルが融合されたりしたものだった。未来の海賊たちとかがやってきてマカロニほうれん荘であるとかチキチキマシンだとかを猛レースしたりとかして純朴なデジタルキッズたちの財布から札束を強奪していたゴッサムセンチュリー。その行為はまさしく海賊的であったからいまさら文句のつけようもない。3DO における「インタラクティブと名の付くタイトルはヤバい」の印象付けは強烈だったが、まあ「ジュラシックパークインタラクティブ」はおもしろかったし問題なかろう(←ラプトルメイズの部分だけだが)。まあリアルとバーチャルを融合するなどという世紀の一大事であるから、多少の犠牲はやむなしといったところだ。けどあれ今だから言えることなんだけども嘘。リアルとバーチャルが融合とかいってるけど、二十世紀にはバーチャルなんてなかった。思い出せ 90 年代。スベテリアルデス。ユビヲシンジマス。フラットな戦場の終わりなき日常に見えるすべてのものはこれすなわちボクのリアル。リアルとバーチャルを融合させようにも、バーチャルは実はリアルだったのだから、これはリアルとリアルが融合しているようなもんであってちっともまったく真新しいものではなかった。そんなのべつに紀元前からやってるよ人類は。
けど 2006 年はなにしろ 21 世紀なのでバーチャルが実在する。現実の 21 世紀は我々にエアカーもカプセル入り空中都市もチューブ入り味噌汁ももたらさなかったが(←チューブ入り味噌汁は、本当は 20 世紀からあるんだけど)、バーチャルだけはもたらした。今年こそはリアルとバーチャルが真に融合するのである。メタルユーキ氏により宣言された。リアルとバーチャルが融合したとき、そこに現われる光景は何と呼ぶべきか。バアルかリーチャルか。それはこの世のものでありながらリアルでもバーチャルでもない、すべて新しく懐かしい世界だろう。飯野賢治氏が NDS 向けに作るゲームが 300 万本売れる RPG だったりするような、喪われたようでいていまそこにあるようでいてはじめからどこにもないようでいながら確かに息づいている近未来。